大学病院を受診(2回目及び3回目)

1ヶ月ぶりに大学病院へ行ってきた。服薬とリハビリによって、徐々にジストニア症状の改善が見られるようになった。

実は2017年1月26日に2回目の通院があったのだが、ペダリングの改善がほとんどみられなかったのであえて記事にはしなかった。今回の記事は、初回通院日の2017年1月5日からの経過をまとめる。

リスクを承知で投薬内容を変更

初回通院(2017年1月5日)で処方されたのは、抗コリン薬であるアーテンだ。アセチルコリン受容体(正確にはムスカリン受容体)の働きを抑え、中枢神経におけるアセチルコリンとドーパミンの相対的なバランスを取る薬である。以前の記事にも書いたように、劇的では無いにせよ不随意運動の抑制にアーテンが効いているように感じられた。

これまでの諸症状(意欲の減退など)やアーテンが効くということを勘案すると、やはり私の脳内はアセチルコリン優位な状況になっているらしい。ということは、直接薬(ドーパミン補充薬、レボドパ)でドーパミンを増やす or ドーパミン受容体作動薬でドーパミン受容体の働きを強めることによっても、ジストニア改善に効果があるのでは……?

前回の通院(2017年1月26日)でこの考えを先生に伝えたところ、「普通ジストニアの治療にレボドパは使わないが、アセチルコリンとドーパミンのバランスを取るという意味では間違いないので、効果は望める」と、レボドパを追加してくれた(ドーパミン受容体作動薬、いわゆるドーパミンアゴニストはかなり値段がお高いらしい)。

ということで、現在の服薬内容は以下のようになっている。

  • アーテン (2mg) を1日3錠(原則朝、昼、夕食後だが、飲むタイミングはトレーニング直前など任意に変更可)
  • パーキストン配合錠L100を1日1錠(朝食後に固定)

パーキストンは文字通りパーキンソン病の薬である。ジェネリック医薬品で、先発品はネオドパストンなどがある。そもそもレボドパとは、ドーパミンの前駆体(原料)である。脳内に直接入ることのできないドーパミンに変わって、その原料を脳内に送り込むのだ。ちなみにドーパミン前後の代謝は、「フェニルアラニン(必須アミノ酸)→チロシン→レボドパドーパミン→ノルアドレナリン→アドレナリン」のようになっている。

しかし、レボドパの服薬は私にとって重大なリスクになることも分かっていた。パーキストンの添付文書の重要な基本的注意には、次のような文章が書かれている。

(7)レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。

過去に幾度も過食を経験してきた私。過食が発生する確率は非常に高いと読んでいた。その結果……

どーん。やはり過食が起きてしまった。最早当ブログではおなじみの体重変動曲線である。菓子パンやチョコレートを食いまくり。今回はなぜかポテチには手を出さなかったな。

このような衝動制御障害が起こった場合、「薬の減量又は中止をするなど適切な処置を行う」と添付文書には書かれているが、私は服薬を止めなかった。脳内のドーパミン貯蔵レベルが上がれば、この過食は必ず治まると直感的に感じていたからだ。予想通り、1週間でピタッと過食が止まった。本当に止まったかどうか確認するため、翌日も過食中と同じくらいの量を食べようと試みたが、おなかいっぱいでほとんど食べることができなかった。

誤算だったのは、その翌日に急性胃腸炎になってしまったこと。39度以上の発熱でダウン。24時間、何も食べることができなかった。しばらく胃の調子が悪く食べる量も減ったので、幸か不幸か体重は過食以前のレベルに戻った。60kgクラブからの減量再スタートは精神的にもきついので、まぁ結果オーライということにしておこう。

いろいろあったが、現在は薬の副作用なども無く食欲や体重変動は落ち着いている。

現在のリハビリ状況

さて、ここからは肝心のジストニアについて書いていこうと思う。

初回通院前後の時期、流石にビンディングは危険だろうということでスニーカーでリハビリを行っていた。その頃の様子がこれ。

この動画は、2017年1月9日に撮影したものだ。一見するとちゃんとペダリングができているように見える。だが、足首が勝手に曲がろうとする力を大腿四頭筋などを使って無理矢理押さえつけているため、ものすごい内圧が右脚にかかっている。また、このような状態を維持できるのは希で、大概は足首が暴れてスムーズなペダリングをすることはできなかった。

次の動画は、ビンディングを再開した約1ヶ月後のペダリングである。

こちらもちゃんとペダリングできているように見えるが、かなり右脚の内圧は高い。ただ、以前よりは維持できる時間も長くなってきた。

最後は、1番直近の2月19日に撮影した動画だ。

先ほどの2本の動画は良い状態のペダリングしか撮っていないが、この動画は現状のペダリングが全部映っていると考えてもらってよい。足首がぐらついて変な挙動をすることもあれば、低頻度ではあるがちゃんとしたペダリングになることが確認できる。たまに脚がカックンとなるのは、6時方向で踵を下げすぎたせいでふくらはぎの筋肉が伸ばされ、伸張反射が起こっているためと考えられる。なお、右脚の内圧はもうほとんどない。

今回の通院(2017年2月23日)でこの動画を先生に見せたところ、良い方向に向かっていると同意してくれた。いろいろ議論した結果、症状が改善傾向なのに薬の種類や量を増やすのは得策では無いということで、治療内容は現状維持(アーテン1日3錠、パーキストン1日1錠の服薬のみ)となった。

まとめ

大学病院で2回目及び3回目の診察を受けた。2回目の受診時に抗コリン薬のアーテンに加えて、ドーパミン補充薬(レボドパ)であるパーキストンを追加し、今回の診察でも服薬量は現状維持となった。過食や胃腸炎などのトラブルもあったが、服薬とリハビリトレーニングによって徐々にジストニアの症状は改善しつつある。焦らず、じっくりとリハビリをしていこう。

過食症発症のリスクが滅茶苦茶高いにもかかわらずドーパミン補充薬を処方してもらったのには別の理由もあるのだが、その話はペダリングジストニアの連載の方で触れたいと思う。