第4回榛名山ヒルクライム in 高崎 ハルヒル2016 年代別3位 チーム戦優勝

個人戦とチーム戦の必勝を期して臨んだ3回目のハルヒル。個人成績は年代別3位と、念願であったチャンピオンジャージ獲得とはならなかったが、チーム戦では優勝という目標を達成し、実りのある大会となった。

年代別 & チーム戦にエントリー

ハルヒルは、私にとって大事なイベントとなっている。初めて参加した自転車レースがハルヒルであり、家族やたくさんの友人と会える場となっているからだ。今回の私の取り巻きは、私の家族からは兄貴、兄貴の奥さん(以下、義姉さん)、そして親父。友人は、大阪からは拙ブログにもたびたび登場するゆるん、今回も沖縄から遠征してきたれざ氏と(大会には参加しないけど)れざ氏の彼女である。

私は今年からエキスパート(チャンピオン)クラスに参戦することにしていたが、このハルヒルは年代別にエントリーした。理由は2つ。1つ目の理由は、どうしてもチャンピオンジャージが欲しいから。もう1つの理由は、チーム戦にエントリーしたかったからだ。チーム戦は年代別にエントリーした人が対象であり、エキスパートクラスは除外されているのだ。なお、土曜日に開催されるタイムトライアルは、ヒルクライムに注力したかったためスルーした。

チーム戦事情

チーム戦は去年と同様「チーム Iris(イリス)」として、兄貴、ゆるん、そして私の3人でエントリーした(私はteam SUNZOKUに所属しているが、今回のチーム戦にSUNZOKUは関係がない)。

チーム戦は、単純に3人の合計タイムで争われるので、3人が全員良いタイムを刻む必要がある。ちなみに、昨年は山形大学が3人平均42分23秒と超ハイレベルなタイムで優勝している。

予想タイムとしては、私が39分~41分台、兄貴が40分~42分台を想定していたが、1番未知数なのはゆるん。ゆるんは伊吹山ヒルクライム2016で年代別26位と着実に成長を続けてはいるが、去年のハルヒルは49分1秒。ゆるんが何分縮められるかが勝負の鍵になるのは間違いなかった。

それを1番分かっていたのが、当の本人だった。ゆるんのハルヒルに対する気合いの入れようはすさまじかった。まず、身長が176cmにも関わらず体重を56~57kg台まで絞り込んできた。さらに、伊吹山終了後にパワーメーターを導入。FTPを短期間で220Wから30W以上押し上げた。できる限りのことを尽くして、ハルヒルに臨むこととなった。

レース前日まで

出発

今年はタイムトライアルの開始時間が午前中となり、どう考えても金曜日の前泊が必要となった。私はタイムトライアルに出場しないが相方のゆるんがタイムトライアルに出場するため、金曜日出発を選択。午前中にどうしても抜けられない用事を済ませた後、13時過ぎにそそくさと職場を脱出して群馬へ向けて出発。20時過ぎに高崎市内のホテルに到着した。翌日に備え、22時には就寝。

タイムトライアル観戦

5時半頃、自然と目が覚める。6時半にホテルを出発して、7時半には現地到着。兄貴の分の駐車スペースを確保しつつ、ゆるんのバイクセッティングをする。兄貴は、8時頃に義姉さんと親父を乗せて到着した。

私は、兄貴から一眼レフの機材一式を借りて撮影係をすることになった。いろいろ撮影ポイントを探して歩き回っていたのだが、思うような構図がなかなか得られず、そうこうしているうちにスタート時刻になってしまった。やばい。慌てて三脚をセットするも、300mmの大砲レンズだと思うような画角が得られないことに気づく。レンズを交換している間に数名通過 orz 結局、200-70mmでもだめだったので、24-70mmに交換。ようやく思うような構図が得られた。

兄貴にはあんまりメモリを消費するなと言われていたが、肝心の2人のときに失敗したくなかったので、撮影練習のため関係ない人を撮りまくる。やはり思ったように撮影するのは難しい。特にズームを変更しながらの流し撮りが激難。兄貴とゆるんの写真は、なんとか思ったような画になったかなという感じ。全然満足はしてないけど。あー、D5欲しい。

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タイムトライアルの結果は、兄貴が13位、ゆるんが53位だった。2人とも去年よりタイムを縮めた。私が出ていたらどれくらいのタイムだったのかな? 写真を撮りながら、タイムトライアルにエントリーしなかったことを少しだけ後悔していたのであった。

余談であるが、関西では影響力がほとんどないころとんジャージを着てたら誰か釣れるかな話しかけてくれるかなと思ったら、TwitterのフォロワーであるCOW群馬のT橋さんが話しかけてくれた。うむ、やはり関東では効果があるようだ。

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榛名神社観光

タイムトライアルが終わり今後の予定をどうしようと話していたのだが、よく考えたら何回も群馬に来ているのに1回も観光していないねということに気づく。だったら榛名神社を見ていこうという流れになった。神社前のおそば屋さんでざるそばを食す。なんか、兄貴たちが試走のついでにいつも行く常連の店らしく、明日がハルヒルと言うこともありいろいろサービスしてもらった。感謝感激。

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観光を終えた後、兄貴とゆるん以外のメンツの受付に向かう。私は高崎駅受付、義姉さんと親父はメイン会場受付にしていたので、いったん分かれて行動することに。

さくっと受付しようと高崎駅の受付会場へ向かうと、土曜日の始発の飛行機で現地入りしていたれざ氏とばったり遭遇。なんたる奇跡。これが後々のフラグとなる。れざ氏と彼女さんは、これから神社に観光へ行くらしい。ということで、れざ氏とは再び分かれて私とゆるんは旅館へと向かった。

チューブ騒動

今回、このハルヒルに向けてあるものを用意していた。ブリヂストンアンカーの軽量タイヤEXTENZA R1Sと、SOYOのラテックスチューブである。

R1Sは1本145gとContinental Supersonicよりも軽量であり、ラテックスチューブも48gしかない。従って、下手なチューブラーよりもこれらのセットの方が軽いのである。問題はこの荷物が届いたのは金曜日の午前中、つまり出発当日だったこと、つまりぶっつけ本番で使用することだ。

兄貴たちより先に旅館に到着したので、ここでタイヤ & チューブの交換作業に入る。まずは前輪。SOYOのラテックスチューブが扱いづらいというのは知っていたが、どうがんばってもタイヤとリムの間にチューブが挟まってしまう。ゆるんと2人がかりで、パンクしないように慎重に慎重に作業していく。ここで兄貴たちが旅館に到着。時間短縮のため、兄貴にリアの交換をしてもらう。ぱぱっと交換完了と思いきや……バーン。あ、やっちまった。いとも簡単にバースト発生。兄貴もしまったという表情。購入したラテックスチューブは2本だけ。つまり予備はない。

そこで、義姉さんが近くのサイクルショップに電話をしてくれてラテックスチューブを探してくれた。在庫のある店を発見したので、丁度神社で観光していたれざ氏に頼んで旅館に向かう途中で買いに行ってもらうことに……。ほんとすまん……そしてありがとう。おかげで、無事に2本ともR1S + ラテックスチューブ仕様になった。

だが、騒動はこれで終わりではなかった。まぁ、予想はつくよね。

全員が旅館で合流したのは、19時ちょっと前だった。楽しい夕食の時間を過ごす。

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22時半に就寝。

レース当日

もりもり朝ご飯を食べるため、2時起床。今回はフルーツグラノラハーフ400gを平らげる。本当は500g食べきるつもり満々だったのだが、現地調達にしようとしたらまさかの500g徳用サイズが売ってなかったというオチ。もっと探せば売ってたんだろうけど時間の無駄なので、200gサイズを2つ買っておいたのだ。さらに、我がチームになぜか訪れたカステラブームw 脂質が少ない上にとてつもない炭水化物比率。おそらくほとんど糖質のはずなので、レース当日の朝食としてはすばらしいスペックを誇っているような気がする。500kcal相当のセブンイレブンのカステラを全てほおばる。バナナ1本、ダノンBio 1個、リポビタンDを投入。間違いなく2000kcal以上食べてるな。

3時半には出ようと言いつつ、予定は遅れるのが常。4時前に旅館を出発。ちょっと渋滞にはまったけれど、5時くらいには高校の駐車場に到着した。

チューブ騒動の続き

到着後、すぐに空気を入れることにした。出発直前になってバーストするなんてことになれば、大変なことになるのは目に見えていたからだ。そして、悪い予感は的中した。

バーン。

だよね~。バースとしたのはフロントの方。あんなにゆるんと慎重にはめたのに、それでもだめだったようだ。ここで、ラテックスチューブの投入はあきらめ、ブチルチューブに戻した。リアはパンクしなかったので、そのままラテックスチューブで臨むことにした。

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チューブ交換をしている間にゆるんがアップする。超級山岳トイレ峠を越えて、私も6時すぎになってようやくアップ開始。本当は40分ほどやりたかったのだが、時間が迫っていたので27分ほどで終了。会場へ向かうと、丁度第2ウェーブの集団がスタート地点に移動しているところであった。

レース本番

予定通り、ウェーブ後方からスタート。兄貴とゆるんを引き連れて、先頭集団を目指す。変な渋滞に捕まらなければ、県道211号線の右直角コーナーを過ぎたあたりで先頭に追いつけると踏んでいた。しかし、思いの外先頭のペースが緩かったようで、右直角コーナーよりも前で先頭に追いついてしまう。

ここは緩斜面区間であり事実上抜け出せないことは分かっていたが、高速レースにするべく先頭へ出てお仕事開始。しかし、ここで思わぬ事象が発生。今まで先頭を牽いていた人に「HANAKENさんですか? ブログ読んでます」と話しかけられる。今、レース中だよね?www 思わずテンションが上がる。いったんローテを要求して後方に下がろうとするも、3番手の人が前に出てこない。力温存もいいけど、積極的に行って欲しいなぁ。誰か知らんけど。しょうがないので2番手にとどまる。

そうこうしているうちに、初心者コースのゴール地点が近づいてきた。昨年は初心者コースのゴール地点を過ぎた辺りで集団落車が発生しており、非常に危険なポイントである。リスク回避のために先頭に出て、初心者コースゴール地点をトップで通過。その後、同じ考えだったようで兄貴が前に出てくる。さらにその後ろから、ブリヂストンアンカーの藤田選手が猛烈にペースアップ、集団を引き延ばしにかかる。思わず「藤田さーんw」と叫んでしまった。去年と同じように、エキスパートからの脱落組が前から降ってきており、少し危ないと感じた場面もあったが、集団が引き延ばされていたので落車は発生しなかった。

その後は、少し下がった位置でひらひらと集団を様子見。ただ、年代別の特徴らしく緩斜面では相変わらずペースが緩むので、そのたびに先頭に出てしまうことを繰り返す。散発的にアタック(というかペースアップ)がかかるが、誰かが追走をするのですぐに吸収される展開が続く。

決定的な動きが始まったのは、予想に反して神社ゴールよりだいぶ手前からだった。1人がするするっと前へ出て行くと、集団は棒状に伸びて早くもサバイバル戦に突入。そこからしばらくその人(後から確認したらBeachの三宅選手だった)の漢一本引きが続く。私はアタックに対応できるように5番手くらいにつけていたが、神社手前の勾配がきつくなる付近で前を走っていたβエンドルフィンの選手が中切れを起こす。慌てて追走。先頭集団に追いつくも、少しパワーを使ってしまう。

鳥居を過ぎて、いよいよ勝負所の急勾配セクションに突入。ここで先頭に踊り出て、全員を視界から消し去るべく一本引きを開始。しかし、やはり本調子ではないのか、引きちぎることができない。自分が苦しいときは他の人も苦しいはずだと力を振り絞ってペースアップを試みるも、ほぼ全員を引き連れる形となってしまい万事休す。ラスト500mを過ぎてからのアタックには、力尽きて全く反応することができなかった。

結局、ろくにラストスパートもできぬままにずぶずぶとゴール。手元の計測で40分52秒。ウェーブトップじゃなかったし、優勝はかなり厳しいだろうなーと悟ってしまった。

レース動画はこちら。

パレードスタート、アクチュアルスタートから湖畔のゴールまで無駄に完全収録。

レースを終えて

ゴール後、先頭集団の人たちと健闘をたたえ合う。この時初めて知ったのだが、私はかなりマークされていたようだ。最後の数kmでローテを要求したり、もう少し賢く立ち回れば結果は変わっていたかもしれない。はっきり言えば自滅である。しかし、最後のペースアップに対応できる脚力がなかった、それだけの話だ。

すぐに下山の列にバイクを並べて、速報を確認。3位。去年は3位と聞いて飛んで喜んだが、今年はうれしさよりも悔しさの方が大きかった。非常に贅沢な話かもしれないが、やはり3位じゃ満足できない。優勝したかったというのが率直な気持ちだ。

少し待っていると、兄貴がやって来た。神社手前までは着いてきていたが、急勾配セクションで脱落したらしい。途中でDi2のバッテリーが切れたって、おいw まぁ、フロントがインナーで動かなくなっただけで、なんとかなったようだが。速報値で42分4秒。ふむ、ここまでは読み通りか。

チーム戦の命運を握っているゆるんが、最後にやって来た。先頭集団に追いつくまではなんとかついて行ったが、そこで力尽きたとは本人談。また、ゆるんがチーム戦要員と知ってか知らずか、MIVROの2人組にうまいことやられたとも言っていた。ゼッケン番号を確認されてたのかなぁ? こればかりは彼らに聞かなければ分からない。速報で確認すると45分24秒で40位台。うほ、これは全く分からないぞw という状態に。しかも、速報ではチーム戦のリザルトがいつまでたっても表示されない。結果は、下山するまでお預けに。

れざ氏は第6ウェーブスタートだったので、かなり後になって合流。目標であった1時間切りを3年越しに達成。おめでとう! 次は40分台で!(無茶ぶり)

山頂ではいろんな人と挨拶できた。一番のハイライトはスライムさんと初めての邂逅。いや、実はこっちは前から一方的に存じ上げていたのだが、面と向かって話すのは初めてだった。そして、挨拶もそこそこに「今日はフルグラ何g食べました?」と聞かれて、吹きそうになったw その後は、グランペールのゆーせーさんとかと話しながら下山時間まで過ごす。

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さくっと下山。途中で親父と義姉さんをオーバーテイクするなど。義姉さんは下りが苦手なので付き添っても良かったのだが、大所帯でエスコートしたら集団を詰まらせることになって逆に危険なので、わざとスルーした。メイン会場で合流し、運命の結果発表……。

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うおー! 優勝してるではないか! ハイタッチして喜びを爆発させる。

そして表彰式。3人で勝ち取った表彰台。しかも、ゆるんは初めての表彰台!

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続いて個人年代別表彰。あー、ハルヒルジャージが欲しかった……。

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本当は月曜日も休みたかったが無理だったので、打ち上げパーティはせずに帰阪。日付が変わる前になんとか自宅へ帰り着くことができた。

まとめ

まず、機材は慣らし運転をしとかないとね。これが今回の1番の教訓である。また、カーボンクリンチャーにラテックスチューブが推奨されないと言うことを後で知った。今後はやめておこう。

表彰式の終わりの方で、来年も確実に開催されるとのアナウンスがあった。来年の目標はすでに決まっている。TT & エキスパートクラス & COPPA DI HARUNAを制しての完全優勝である。もう年代別でジャージが欲しいとか言わない。もっと高いところを目指す。もちろん、滅茶苦茶高いハードルなのは分かっているが、実現するんだという気の持ちようが大事だと思っている。とりあえずやるべきことは、TT機材を揃えることか……? orz

次戦はターンパイク箱根ヒルクライムを予定していたが、長距離遠征にかかる時間、費用、疲労を考慮し、エントリーすらせずにスルーした。ということで、次はいよいよMt.富士ヒルクライムである。しかも、主催者選抜クラスでの参加だ。主催者選抜に参加すると噂で聞いている人たちは、いずれも超有名人ばかり。先頭集団に生き残ることすら許されない可能性が高いが、1時間切りの「プラチナ」リング(そんなのないけど)を目指して少しでも高い順位でフィニッシュできるよう、今後調整していきたい。

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