第30回ツール・ド・八ヶ岳 チャンピオンクラス19位
ラッキーなど起こるはずもない。ヒルクライムレースで過去ワーストのリザルトを記録してしまった。
1週間前の伊吹山ヒルクライムは、エキスパートクラスデビュー戦にもかかわらず3位というリザルトではあったが、これはラッキーが重なった結果だった。しかし、今回は明らかに状況が違う。何せ出場するメンバーが豪華だ。まず、JBCF(実業団)伊吹山ヒルクライムE1、E2、E3クラスタの優勝者が全員出場(中村さん、田中さん、星野さん)、ホビー優勝の矢部さんが出場していた。ツール・ド・八ヶ岳2連覇中の高橋さん、さらに、StravaやTwitterで何かと縁のあるスーパークライマー集団JBCFグランペールサイクリングチームのW今井さん(便宜上、監督とゆうせいさんと呼ぶことにする)などなど、名前を挙げるときりがない。ベストな状態だったとしても、入賞すら厳しかっただろう。
今回は、兄貴が年代別に参戦した。本人は先週の伊吹山ヒルクライムにも出る気があったようだが、個人的な用事で断念。私がツール・ド・八ヶ岳に出ると聞いて、シーズン開幕戦に設定したようだ。応援に義姉さんも来ることになり、写真を撮ってくれるとのこと。
ピークだった、悪い方の
当初、前半戦のピークは5月22日のハルヒルに持ってこようと考えていたが、今年のツール・ド・八ヶ岳チャンピオンクラスには豪華な面々が揃うことが分かったので、2月の段階で目標を伊吹山ヒルクライムとツール・ド・八ヶ岳の連戦に修正した。3月の菰野ヒルクライムまでは計画通り進んでいたが、直後にいろいろなバランスが崩壊。体重がベストからなんと+5kgという状態で、2連戦を迎えてしまった。
食欲が崩壊してから、(本来の意味とは使い方がちょっと違うけど)心技体のベクトルが完全にばらばらの方向に向かっていた。
心↓
正直に白状すると、本気でDNSを考えていた。勝てないのは分かっている→おだやかにモチベーションが低下。雨予報→線形的にモチベーションが低下。体重増加→指数関数的にモチベーションが低下。行っても意味がないのではないか? 出たくなければ出なくてよいのが、アマチュアホビーレーサーの特権である。
それでも行くことにした。うまくいかないこともある。体にそれを分からせるために。
技↑
最近プライベートの環境が変わったせいでブログの更新ができていなかったが、トレーニングは続けていた。今までだらだらとパソコンに向かっていた時間をすべて睡眠に回したのだ。まだジテツウを始めていなかったので、トレーニングは早朝と帰宅後のローラーのみ。金曜日の夜に最後の仕上げとして10分集中して回す。ローラー上の最大値となる10分平均303Wを記録。とりあえずパワー面では問題ないように思われた。
体↓
体重を減らす努力をしてみるも、無駄に終わった。というか、こんな短期間で落ちるはずもなく。落ちたとしたらそれはグリコーゲン(笑) 頭で分かっていても、伊吹山で現実をもろに突きつけられた。脂肪を減らすのは長期計画なのだ。
レース当日
土曜日の21時に自宅を出発。快調に高速道路を飛ばして、諏訪湖SAで仮眠をとる。3時に寒さで目が覚めたのでそのまま起床。フルーツグラノラハーフを控えめに(笑)250gほど。現地に向けて再出発するも、再び眠気に襲われる。八ヶ岳PAに滑り込んで再び仮眠。1時間後に起床して、結局現地には6時くらいに到着した。千ヶ日向総合グラウンドに駐めたのだが、後にこれは失敗だったと後悔することに。
受付を済ませて、余裕を持ってアップを開始。20分かけて念入りにアップしてから、5分291W、3分流して2分321W、1分流して2分319Wと、パワーはなんらそん色はない感じ。しかし、いつもより脚が重いな……。
アップをしている途中に、上の駐車場から降りてきた兄貴と合流し、アップを終えてからスタート位置に移動。
ここで雨、風が強くなってくる。寒さをしのぐため、下山用荷物預けを受け付け終了ぎりぎりまで粘る。ここで、去年の大台ケ原ヒルクライム以来となる影さんとご挨拶。すでに荷物を預けた後で震えまくっていた。他にもグランペール勢やその知り合いとご挨拶。ほんと、強豪ぞろいでやばい。
レース本番
雨が降りしきる中レーススタート。とりあえず最初は集団で様子見をしよう……と思うが、最初から後れ出す。なぜか追いつけない。あれ、おかしいな。ブリッジしようと思うも、体が全く反応しない。なんてこったい。最初の2分で、先頭集団は視界から消えた。絶望的な気分だった。
この時点でレース終了と思いきや、意外にも脚が合うパックが完成。ゼッケン20番の後藤さんとゼッケン6番のレジェンド村山さん。村山さんと一緒に走ってるなんて、レース中には全く気付かなかった。ローテーションを回して前を追う。途中でするするっと抜け出して単独走になるも、今の状態でもつはずもなくあっさり2人に吸収され、再びローテーション。ハーフゴール手前でゼッケン32番の鈴木さんを吸収。4人パックとなる。
この後、ペースアップを宣言して強度を上げる。ここでパックは崩壊して全員バラバラに。が、やはりそんな強度がもつはずもなく、後藤さんにオーバーテイクされてしまった。どんどん離されていく。ところが、後藤さんのタイヤがぷしゅーというものすごい音をたててパンク。思わず「まじか!」と叫んでしまった。
途中で、年代別A & Bの先頭集団に抜かされる。以前は抜かす側だったので、ちょっと凹む。Aが3人、Bが1人。この中に影さんはいない。あれ? 千切れてしまったか……。レース中に人のことを考えられるとか、どれだけレースに集中できていないか、アドレナリンが出てないのかがよく分かる。
ゆるゆる登ってゴール手前50m。やっとレースが終わる―と油断してたら、後ろからものすごい勢いで鈴木さんにぶち抜かれる。まぁ、入賞争いしているならともかく、底辺な順位は確定なのでもういいやと、追いかけずにゴール。結果、19位。1時間13分36秒、平均254W、平均パワーウェイトレシオ4.5W/kgという情けない数字を記録してしまった。
レースの様子はこちら。
雨がひどい。風がひどい。レース中だけ雨が降って、終わったら晴れるとか。私の普段の行いが悪かったせいだね!(自虐
レースを終えて
レースを終えた直後は、「そんなもんか」と悔しいとかそういう感情が一切沸いてこなかった。なんでだろう。
優勝は、絶好調の星野さん。3位に矢部さん。グランペール勢は田中さんが2位、ゆうせいさんが5位、監督が6位となんと全員入賞。すごすぎる。影さんは年代別で安定の4位。結局、私を抜いて行った集団の後ろで懸命に追走していたようだ。そして、兄貴が年代別で3位獲得! もう完全にトップクライマーの仲間入りだなぁ。兄貴の少なすぎる練習量を知っているだけに、すごい結果だ。
レースは最悪だったが、レース後の雑談はとても楽しかった。いろんな人とお話しできた。個人的には、グランペールのゆうせいさんと初めてお話しできたのがうれしかった。ハルヒルは年代別に出ますと言ったら、方々からブーイングがw ごめん、私チーム戦要員なんだ☆
それにしても、車をスキー場の駐車場に置かなかったのは失敗だった。この待ち時間で着替えもできただろうし、自転車も片づけられただろうし。次行くとしたら絶対上に駐めよう。
久しぶりに表彰台を下から眺める。めちゃくちゃ遠いな。
兄貴、おめでとう。ちゃんと言ってなかった気がするので、ここで言っておくぜ!
表彰式が終わってやっと下山。しかし、パイオニアサイコンの画面に何も表示されない事案が発生。スーパーいらっとくる。上手くいかないときは、何もかもが悪い方向へ行く。兄貴、義姉さんとお昼ご飯を食べてから、15時過ぎに大阪に向けて出発。しかし、ナビが高い料金を払わせるルートを選択しやがったので、元来た道を戻るのに1時間ほどロス。結局、21時半にやっとこさ大阪へ帰宅した。
レース直後は何も感じなかったが、家に帰ってからいろんな感情が吹き出してきた。こうなることは分かっていても、情けなかった。自分に対して腹が立った。勝負を楽しみにしてくれていた人に対して申し訳なかった。兄貴にもタイムで負けてしまい悔しかった。ブログさえ放置しようかと思っていたけど、田中さんに名指しで叱咤激励されたり、今この記事を書いていてモチベーションが戻ってきた。自分は上位で勝負できる。こんなチャンスを棒に振るなんてもったいない。
次戦は5月のハルヒルである。私はチーム戦要員なので、年代別での出場となる。チーム構成は、兄貴、ゆるん、そして私だ。他にも沖縄から友人がやって来るのと、義姉さんと親父もが出る予定で、去年と同様のメンバーが集結する予定である。恐らくハルヒルに適正体重まで戻すのは難しいだろうが、年代別優勝とチーム戦優勝を目指して、まずは心と体をリフレッシュさせていこう。
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