第7回まえばし赤城山ヒルクライム大会2017 エキスパートクラス11位

2017年10月27日

とても、とても、とても苦しかった今シーズンのラストレース。表彰台獲得という目標を達成することはならなかったが、来年に繋がる走りをすることができた。

レース前日まで

新兵器、3本ローラーを投入

ジストニアを発症して約1年、病気を認識してリハビリを開始してから約10ヶ月が経った。順調に回復してきてはいたものの、赤城山ヒルクライムまでに完治させることは難しいことを悟る。しかし、万策尽きた訳では無い。最後の悪あがきとして、リハビリを加速させるべく新兵器を投入した。それがこちら。

ELITE製の3本ローラー、Quick Motionだ。固定ローラーだと左右のペダリングが滅茶苦茶であってもトレーニングすることが出来てしまうが、3本ローラーだとそうはいかない。以前から、不随意運動を抑制して左右差を減らすには3本ローラーが効果的だろうと思ってはいた。しかし、あまりに不随意運動が酷いとそもそも乗れない可能性が高いため、購入今まで先延ばしにしていたのだ。

Quick Motionを選んだ理由は、「乗りやすさ」だ。まだ右足首に不安があり、突発的に右脚が跳ね上がったときに落車するリスクがある。この3本ローラーならなんとか落車は避けることが出来る気がした。また、簡単にダンシングできるらしいということもポイントの1つだった。私はローラーに長時間乗り続けてもあまり苦痛は感じないタイプだが、股間は流石に痛くなる。ダンシングできれば、長時間ローラーのときに股間をケアできるだろうと考えた。

5分ほどで乗れるようになり、1時間もすればダンシングすることもできるようになった。乗りやすいとの評判は伊達では無い。リハビリに対する効果はてきめんで、短期間で無駄な筋収縮が少なくなってきたように感じる。導入して良かった。

大もんけっけ、無念のDNS

実は、例年赤城山ヒルクライム前に開催される試走会「大もんけっけ」に参加する予定だった。だんだん規模が大きくなり今年は参加人数を絞るという話だったが、グランペールの監督今井さんにいろいろお世話になった結果、グランペール「臨時メンバー」として参戦する運びとなった(今井さん、いろいろお手数をおかけしました、ありがとうございます)。

しかし、台風18号が週末を直撃。新幹線を使って移動しようと思っていたのだが、遅延や運休などのリスクを考えると動けるはずも無い。結果、無念のDNSとなった……。来年は必ず出るぞ。

レース前日

今回のレースのお供は、友人のユルンと兄貴だ。本当は親父も参加する予定だったのだが諸事情によりDNS、毎年応援に来てくれてた義姉さんは仕事の都合により今年は来られなかった。残念。

大阪に帰省していたユルンを乗せて、9時前に大阪を出発。高速道路に乗ってすぐ渋滞に巻き込まれたが、その後はスムーズに流れて16時頃に群馬到着。さくっと受付を済ます。

ころとんジャージを着て徘徊する怪しい人。

私より遙かに群馬の近くに住んでる兄貴が、受付終了時間に遅れるなど。なんとか受付はできたようだが、あかんやん。

ステーキ真樹、オーナーの進化

夕食は、3年連続で「ステーキ真樹」へ行ってきた。1年ぶりにオーナーの真樹さんと再会したのだが、なんか顔がすっきりしている。なんと、オーナーが以下のようなメタモルフォーゼを遂げていた。

2年前「知り合いに何人かサイクリストがいるんですけどね~」→去年「(スマホの写真を見せながら)このパーツってどれくらいのグレードなんですか?」→今年「今も走りたくてうずうずしてます!

完全にローディーへジョブチェンジしていた。今年の5月から自転車を始めたらしい。自転車のためにジムにも通い、パーソナルトレーナーを付けるという徹底ぶり。おぉ、今が1番楽しいときだよね。本当は赤城山ヒルクライムにも出たかったそうだが、エントリーできなかったのでDNSとのこと。来年はハルヒルに出ると宣言していたので、山頂の榛名湖半で再会しましょうと約束して店を後にした。

高級鉄板焼き屋なので値段は張るが、「私、サイクリストです」とカミングアウトすればオーナーと話が弾むことは間違いない。是非、一度訪れてみて欲しい。

イオンモール高崎で買い出しなどして、11時前には床についた。

レース当日

2時起床。起床時体重54.25kg。多少重いが、一応レース体重まで落とせた。

朝食はいつも通りフルーツグラノラハーフ……

オリジナルのフルーツグラノラハーフも用意したが、結局食べたのは「くちどけカカオ」のみ。

……の変化球、新発売の「くちどけカカオ」味。買い出し時に発見し、栄養成分もオリジナルのフルーツグラノラハーフとそこまで大差なかったので試してみた。チョコレートは好きなので普通に美味しいと感じたが、レース当日の朝に食べるならオリジナルの方でいいかな。この日はくちどけカカオのみ380gほど食す。後は明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプ1本、バナナ1本、ウィダーinプロテイン ベイクドチョコを2本。推定2000kcal。

5時頃に駐車場へ移動。今回はメイン会場に1番近い駐車場が割り当てられたのでいろいろと便利だった。5時50分頃にアップを開始。20分暖機してから5分293W、5分レストの後1分走を2本(レスト2分)、それぞれ339Wと347Wとなり、ほぼ狙った通りにパワーを出すことが出来た。6分流してアップを終了した。この時点で右足首の不随意運動はかなりまし。今日は結構いけるかもしれないと希望を抱いた。

会場に移動して知り合い数名と挨拶を交わしていると、すぐにスタート時刻となった。本来の目標は3連勝(年代別優勝→エキスパートクラス2連覇)だったが、今シーズンの結果を考慮して下方修正した。目標は表彰台の獲得だ。

レース本番

レーススタート。序盤は割と穏やかに進んでいく。しかし、途中で2名ほど先導バイクの後ろにくっついて抜け出した。さすがにせこいだろうと思い自ら踏んで2名を吸収、先導バイクにもう少し離れるように声をかけた。

それにしても先頭を走るのはやっぱ気持ちいいな。ちょっと仕掛けてみるかとプチアタックなどしてみる。しかし、全然強力なアタックではないので集団を振り切ることすらできない。単に無駄脚を使っただけで終わる。楽しくてついやってしまった。

先頭集団は十数名ほどに絞られて料金所を通過。ここからじわりとペースが上がってきて、本格的なサバイバルがスタートする。最初はなんとかついて行っていたものの、粘走実らずドロップアウトした。無念。

千切れた後は、前を走るβエンドルフィンの選手を必死に追いかける。しかし、追いつけそうで追いつけない。逆に、終盤になって別のβエンドルフィンの選手に抜かれる。さらに最終盤、かなり前に抜いたはずの内尾選手が矢のようにぶっ飛んできてあっという間に抜かれてしまった。追いかける体力は残っておらず、エキスパートクラス11位でゴール。59分45秒、265Wだった。

59分45秒、20.62km、20.7km/h、84.4rpm、179bpm、平均パワー265.2W、NP268.6W、TSS80.9、950.3kJ、平均ペダリング効率63.4%(左: 67.5% – 59.9%: 右)。

@Team_neprosさんより。無断転載禁止。

今回、右足首の不随意運動はほとんど起こらず、ちょっと力んでるかな~くらいの程度だった。

まだ右脚のベクトルが若干変だが、今シーズンで1番まともなペダリングだったのは間違いない。よくぞここまで戻ってきたものだ。

動画はこちら。

ちょっと見にくいのは、レンズが汗で汚れていたせいだ。ちゃんと拭くのを忘れてた……。申し訳ない。コースを予習したい方は去年の動画をご覧頂きたい。今回の動画には、ペダリングベクトルとペダリング効率のデータを加えている。参考になれば幸いだ。

レースを終えて

ゴール後、他の選手と健闘をたたえ合う。エキスパート優勝は田村さん。7年越しの悲願達成、おめでとうございます。

レース後恒例、曽山商店の集い。

今回も関東勢に混じって大阪からの刺客(ただしミッション失敗)として混じる。ナチュラルに。最近思うんだけど、私は関西よりも関東の方が有名な気がする。気のせい?

さて、連れのユルンは1時間3分台で年代別17位。

@Team_neprosさんより。無断転載禁止。

沿道の人に手を振りながら走ってたと本人が言っており、冗談だろうと思ったら上の写真の通り本当だった。兄貴は1時間5分台で28位。全くモチベーションが上がらず、ほとんど練習していなかったそうな。アルビのグランフォンド世界選手権で燃え尽きたか。まぁ、そういうこともある。ということで、3人とも表彰台には縁が無かったため、今回は表彰式を見ず早々に会場を後にした。

東京の兄貴の自宅へ向かい……

ピザパーティー!

グランフォンド世界選手権の参加記念品である赤ワイン(!)を開ける。ただし、私はお酒が飲めないw

兄貴、ユルン、義姉さん、そして私の4人で楽しいひとときを過ごした。

兄貴の家に1泊し、深夜3時半頃東京を出発。朝の9時過ぎに帰阪した。

まとめ

赤城山ヒルクライムに参加してきた。結果は11位と目標である表彰台に立つことは叶わなかった。しかし、レース自体は楽しかったし、まさか1時間を切れるとは思ってなかったので驚いている。右脚の状態は確実に良くなってきている。来年のシーズンインまでにはジストニアが完治しているのではないか、そんな希望が持てるレースだった。

家にたどり着いて全てが終わったとき、不覚にも泣いてしまった。今シーズンは本当に苦しかった。右足首のせいで思ったようにトレーニングできず、モチベーションの低さから体重のコントロールもままならない。当然レースで結果が出るはずも無く凹む。それでも最後はやり切った。いろんな感情が一気に溢れてきたのかな。

来年は必ずジストニアを完全に克服し、一回り強くなって戻ってきたい。それではまた来年!

参加賞のホイールバッグを早速使用するの図

最後に

ブログ読んでます、応援してますと声をかけて頂いた方々、本当にありがとうございます。これからもリハビリおじさんのドキュメンタリーブログ、HC HANAKENをよろしくお願いします。