“Crazy light, crazy fast” – TREK Émonda SLR 9 eTap ①(オーダー、スペック編)

ついに来た。My New Bikeが。

今回私が購入したのは、タイトルにもある通り、TREKのÉmonda SLR 9 eTap(2021年モデル)である。私にとってかれこれ4台目のTREKになる。

バイクについては、さまざまなメディアやブログで取り上げられ、新機軸などのメーカー売り文句の情報はすでにあふれているのでそちらにお任せするとして、一介のユーザ目線でこのバイクについてのあれこれをお届けしたいと思う。

長くなりそうなので記事は何回かに分けるが、今回は購入経緯とオーダーシステム、スペック(私が選択したパーツ構成)について書いていく。

バイク遍歴

Madone 7と私(フランスはアルビにて)

歴戦のMadone 7は傷だらけである。

最初に、これまでのバイクについて触れる。

TREK Madone 4.5(2012年モデル)

最初に購入したロードバイク。すべてのはじまり。まさかここまでになろうとは……。

TREK Madone 7(2014年モデル)

最高のマシンが欲しくなってやっぱり買ってしまった今の戦闘機。

TREK Speed Concept 9

タイムトライアル(TT)バイクなんて買えるはずもなかったのに、ご縁とは不思議なものだ。

見てのとおり、見事にTREKばかりである。もちろん、乗ってみたい気になるバイクは他にもいろいろある。S-Works、Pinarello、Scott、Giant……候補を挙げればきりがない。なのになぜここまでTERKばかりなのか、当の本人も理由がわかっていないから不思議だ。

いずれそれぞれのバイクについても紹介できればと思う。

※過去には日本の某メーカー(とっくに廃業していた。悲しい)のMTBに乗っていたりしたので、厳密にはこの3台だけではない。

購入に至るまで

昨今のロードバイクを取り巻くディスクブレーキ普及の流れはもはや止まることはなさそうだ。コンポーネントもSRAM、Campagnoloからは12sや電動無線シフターが投入され、残る大御所Shimanoの動向が気になって、次の1台が買いたくてもどのタイミングで買えばよいのかわからず、なかなか決断できないという人も多いのではないかと想像する。

私が乗っているTREKのMadone 7(2014年モデル)は、軽量とエアロを兼ね備えた、まさにオールラウンダーにふさわしいバイクだが、7年も乗っていると傷はいいとしても、やはり摩耗が目立つようになってきた。

特に、カーボン製造技術のしっかりしている大手メーカーのハイエンドモデルではよく見られる、カーボンで成形されたエンド部分は、クイックの締め付け、もがきでのねじれの力、さまざまな要因があると思われるが、相当に削れて痩せてきていた(一度、DIYでカーボンを混合したエポキシ樹脂を100℃オーバーで焼き固めて補修している)。

そろそろ次の戦闘機が欲しい。そう思って候補を考えていた。

しかし、私の中でMadone 7のポジションを完全に埋めてくれる候補がなく、ああでもない、こうでもないと絞り切れず、当然そんな状態で決断できるはずもなかった。エアロ、軽量、エンデュランス……それぞれの分野に尖ったモデルはあっても、すべてを高次元でバランスした、そんな理想を形にしたバイクがない。だが、いずれ出る、そんな確信があった。

そんな折、新たにエアロをまとった2021年新モデルのÉmondaが2020年6月に発表された。

迷いはなかった

これだ。見た瞬間には決まっていた。

その週末には、いつもお世話になっているつくばにあるTREKコンセプトストア、オンザロード守屋店に足を運んでいた。だが、1度目の来店ではProject ONEで発注する仕様の詳細を決定しきれず、翌週にもう一度足を運び、そこで正式に発注となった。

この1週間の迷いで納期が1か月伸び、おおよそ90日となった。現在は納期が半年以上という噂もあるほどの品薄らしいが、予定納期どおり、2020年9月下旬に無事納車となった。

TREKのオーダーシステム – “Project ONE”

TREKのハイエンドモデル完成車は、塗装が吊るしのものであっても扱いとしてはProject ONEと呼ばれる受注生産オーダーとなる(大型チェーン店などの店舗によっては、あらかじめ店が発注して在庫していることもあるようだ)。そのため、コンポーネントや細かいパーツ類について、必要に応じてカスタマイズすることが可能だ。もちろん、何も考えず標準状態でポチっとな、ということもできる。

仕様をカスタマイズして、ニーズに合致した完成車をオーダーできるということで、非常に魅力的なシステムではあるが、すべてを満たせるほど万能ではない。私の視点から、Pros / Consを挙げてみたい。

Pros(よい点、満足)

  • コンポーネントや各種パーツを、予算やポジションに合わせて変更できる。最初から完成車としてサイズの合うものを(サイズが決まっていれば)購入できるので、後から購入して交換するより財布にも優しい。
    • コンポーネントのグレード(DURA-ACE or Ultegraなど)を変更できる。これはどちらかというと、最初に選択するバイクのグレードを変更するイメージのシステムに現在はなっている。
    • 今やホビーライダーの間でもトレーニングの必須機材と化しているパワーメーターも有無を選択できる。
    • ハンドルバーやステム、ホイールを各種選択(フルカーボン or アルミなど)できる。これは基本的にTREK傘下のBontragerが展開しているラインナップからの選択となる(昔はホイールに別ブランドも少しはあったような気がする?)。
    • ハンドル幅、ステム長やクランク長、ギアセットなどを変更できる。
  • 塗装をカラーパターンからオーダーすることが可能。
    • 特に最近新たに展開されているICONというスペシャルカラーリングは、目を奪われるものがある。
      ICON

      特に最近追加されたこの見る角度、光の角度で変化する虹色は個性的だ。これとすれ違ったら二度見する。 ©Trek Bicycle Corporation

      • 最近になって、Project One Ultimate(プロジェクトワンアルティメット)というプログラムが新たに提供され、オリジナルデザインを入稿して真の意味で唯一無二のオリジナルデザイン、ということができるようになっているようだ。誰か日本で依頼した人はいるのだろうか(価格を聞くのが怖い……)。

Cons(悪い点、不満)

  • 選べるコンポ、パーツのサイズに思った以上に制約がある。
    • チェーンリングはコンパクトのみでノーマル、ビッグサイズ(SRAMは50/37、Shimanoは52/39以上)が選択できない。
    • ブレーキローター径は前後とも160mmで固定されている。
    • Integrated Handlebar/Stemは私のステム長120mmを選ぶと幅は自動的に42cmのみとなっている(これは単体の販売でも同様なので、Project ONEがというよりは商品ラインナップの問題)。そもそもVR-Cというハンドル形状が大嫌いである(笑)。
    • ホイール、タイヤの選択肢にチューブラーがない(Bontragerの商品ラインナップには存在する)。
    • サドルの色が黒しかない(そもそも、白が限定カラーだったり、ほとんど商品ラインナップにない)。
    • あれ? Campyはいずこ??
  • Bontragerが展開している、30日間満足保障プログラムは対象外で受けることはできない。
  • カラーパターンオーダーのアップチャージは、パターン選択にしてはちょっと高い気がする(もちろん、気に入ったものがあればその価値はあると思う)。

いろいろと不満点を挙げてはいるが、Project ONEで完成車をオーダーする際にはおすすめしたいカスタマイズを紹介する。

おすすめカスタマイズはボトムブラケット

通常の完成車にはスチールベアリングのボトムブラケット(BB)がインストールされている。

特にこだわらなければこれで十分なのだが、レースで少しでもいい結果を残したいとか、フィーリングをとても大事にしているライダーの定番アップグレードとして、BBのセラミックベアリング化がある。

Project ONEではこれをアップチャージわずか(?)2万円弱でCeramicSpeed社製のBBに変更できるので、いつかは交換したいと思っているのであれば選ばない手はないだろう。

※価格や選べるパーツのラインナップ等はしばしば変更されるので保証はできません。
Project ONEのオプション選択画面

BBにCeramicSpeedを選択できる。 ©Trek Bicycle Corporation

ただし、BBは定期的にメンテナンスが必要な個所になり、セラミックベアリングは扱いが若干デリケートなので、性能を維持するためのメンテナンスができるか、新品交換時のコスト等を考えて選択するほうがいいだろう。

スペック

ということで、今回オーダーしたTREK Émonda SLR 9 eTapの仕様詳細をまとめる。

Madone 7の注文時も含め、中途半端な構成で妥協すると、どうせ後から必要な理由をあれこれ並べてパーツ交換するのが目に見えているので、「満足いくだけ好きなようにして」との妻の後押しで、現状で考えうるだけの(ほぼ)フルスペックとなっている。

これを許してくれている妻には感謝してもしきれない。世のどれほどの殿方が超級山岳嫁峠を越えられずにいるかを想像するにつけ、頭の下がる思いである。

納車時に記念撮影

新車はいつでもワクワクするものだ(オンザロード守屋店にて)。

 

TREK Émonda SLR 9 eTap
フレームサイズ Size: 56
フレームカラー Trek-Segafredo Navy Smoke/Vaper Red
フロントホイール Bontrager Aeolus RSL 37, OCLV Carbon, Tubeless Ready, 37mm rim depth, 100x12mm thru axle
リアホイール Bontrager Aeolus RSL 37, OCLV Carbon, Tubeless Ready, 37mm rim depth, SRAM XD-R driver, 142x12mm thru axle
タイヤ Bontrager R4 320 Handmade Clincher, Hard-Case Lite, 320 tpi, 700x25c
シフター SRAM RED eTap AXS, 12 speed
フロントディレイラー SRAM RED eTap AXS, braze-on
リアディレイラー SRAM RED eTap AXS, Orbit chain management, 33T max cog
クランク SRAM RED AXS Power Meter, 50/37, DUB spindle, 172.5mm length
ペダル Shimano DURA-ACE PD-9000
ボトムブラケット SRAM DUB, CeramicSpeed T47 threaded, internal bearing
カセット(スプロケット) SRAM RED XG-1290, 10-28, 12 speed
チェーン SRAM RED D1, 12 speed
サドル Bontrager Aeolus Pro, carbon rails, 145mm width, White
シートポスト Bontrager carbon seatmast cap, 20mm offset, short length
Integrated Bar Stem Bontrager Aeolus RSL Integrated bar/stem, OCLV Carbon, Di2 routing, 100mm reach, 124mm drop, 42cm width, 120mm stem length
ハンドルバーテープ Bontrager Gel Cork – White tape
ブレーキ SRAM Red eTap AXS hydraulic disc, flat mount
フロントブレーキローター SRAM CenterLine X, centerlock, round edge, 160mm
リアブレーキローター SRAM CenterLine X, centerlock, round edge, 140mm

このスペック表中に標準状態から変更した部分を、赤字が別途購入して換装したもの、青字がProject ONEで標準から変更した部分として記載している。おわかりかもしれないが赤字はつまり、Project ONEのConsに直結している(笑)。

次回以降、Émondaのディティールやライドフィール、パーツ換装した理由、はたまたSRAM RED eTap AXSの所感など、順に紹介していこうと思う。

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3 Responses

  1. MK より:

    Emonda56サイズか54サイズで悩んでるんですが、写真の状態でのサドル高は何センチか教えてもらえませんか!?

    • 兄貴 より:

      MKさん、こんにちは。

      ご質問のサドル高は760mmです。シートマストキャップに短いものを使っているので、上限まであと1~2cmくらいといった感じですね(それ以上あげる必要があれば175mmのシートマストキャップが必要)。

      フレームのサイズ選択についてお悩みとのことなので、余計なお世話かもしれませんがひとつ注意点を挙げたいと思います。

      フレームサイズの選択において、サドル高と並んでハンドル高も重要なポイントになりますが、最近のTREKはフレームのジオメトリがH1.5 Raceフィットとなって、従来のH1やH2フィットとヘッドチューブ長が異なります。
      と、ここまではいいのですが、ヘッドキャップが最近はやりのエアロ設計で専用品となっているので、通常の規格品であればヘッドチューブ長+ヘッドキャップ15mm(薄型なら8.7mmなど)、とかでだいたい計算できますが、その寸法がジオメトリ表からでは読み取れないので、ハンドル高のポジションを考えるときに、希望のハンドル高が出せるか、スペーサーを何枚かませることになるか机上で計算できません。
      今乗っているバイクのヘッドチューブ長より長くなければ問題になることはまずないとは思いますが、お悩みの54サイズと56サイズでは、ヘッドチューブ長が2cm違うので、56のベタ付けと54のスペーサー2cmが同じ高さになりますので、だいぶ変わりますね。
      せっかくAeolusのエアロハンドルを使うのであれば、なるべくベタ付けに近づけたほうが、見た目もありますが空力的にも有利では?という考えもあります(もちろん、ステム長が適切な範囲に収まるかも加味して最終的には判断します)。

      遅筆なのでいつになるか確約できないのが申し訳ないですが、このあたりもGeekなネタとして記事にしたいと思っていますので、お付き合いください。

      ご参考になれば幸いです。

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