第5回菰野ヒルクライムチャレンジin鈴鹿スカイライン 年代別9位
1度は参加を諦めていた第5回菰野ヒルクライムチャレンジ in 鈴鹿スカイライン。結果は9位と、現状を考えると驚きのシングルリザルトだった。
2つの決断
レース復帰
去年はチームメイトを数秒差で振り切って年代別優勝、総合でも3位と相性のいい大会だ。しかし、今回はエントリー後にジストニアが発覚。リハビリのため泣く泣く活動休止宣言となり、DNSだなと諦めていた。その後、懸命なリハビリトレーニングによって不随意運動がかなり抑えられるようになり、レースに出られると思える状態にまで回復した。
もちろん不安はあった。高い強度で不随意運動が抑えられるようになったというのはあくまで1~2分のVO2Max領域以上での話であり、L4 20分等の持久運動は未知の領域だ(何せそんなトレーニングはしていないのだから!)。さらに、ジストニアが発覚して以降に峠を登ったのは片手で数えるほどしかなかった。ローラーと峠の実走はやはり似て非なるもので、脚がどんな反応をするのか分からない。
それでも参加することにしたのは、挑戦してみないと次へ進めないと感じたからだ。もし、不随意運動がどうしようもなく増悪したとしても、1歩後退してリハビリからやり直せばよい。後、チームではレアキャラと化しているので、そろそろ顔を出さないと忘れられるという危険が(以下略 後、久しぶりに知り合いの活躍を間近で見たり話しをしたりしたかったという理由もある。
シートポストのカット
新しいクランクを導入したのは既報の通りなのだが、1つ問題があった。
ジストニア発覚以降、ポジション調整が容易なDefy Compositeでトレーニングを行い調整してきた。その結果、ポジションが大幅に変わり、cm 単位でサドルを下げた。しかし、TCR Adcanved SLはシートポスト一体型 (ISP: Integrated Seat Post) なので、サドルを下げるためにはシートポストをカットする必要がある。2cmまでならスペーサーで調整できるとはいえ、1度シートポストを切ってしまったら元に戻せないのでこれは結構勇気がいる話だ。クランク長を変更したのがさらに話を複雑にした。
最初はDefy Compositeでレースに出ようかとも思ったが、TCRを手に持った瞬間にコロッと心変わり。結局、とりあえず今の高さに戻ることは2度とないだろうという結論に達し、大胆にカット。公表されているジオメトリーと現在のDefy Compositeのポジションから逆算して両方のポジションが正確に同じになる長さから2mmサドルを下げるポジションになるように調整してもらった。しかもレース前日に。これが翌日にちょっとしたハプニングを招くのだが、当然このときは知る由もない。
レース当日
1時30分起床。起床時体重58.85kg。レース当日の体重としては過去2番目に重い。今日の朝食はフルーツグラノラハーフ……ではなく、こちら。
興味本位で買ったフルグラのチョコ&バナナとリッチテイスト。フルーツグラノラハーフも買ったが、結局食べなかった。2種類のフルグラを合計で400gくらい食べる。リッチテイストは確かに香ばしくておいしかった。
3時ごろに家を出発し、5時頃到着。自転車を車から降ろして受付会場へ向かう。しかし変速が動かない。え? 家で触ったときにはちゃんと動いてたし、ほぼフル充電状態のはずなのだが……。車に戻って原因を探る。こんなこともあろうかとバッテリーチャージャーを持ってきていたが、コネクタにチャージャーを差し込んでも充電中を示すランプが点灯しない。ということは、バッテリーに通じるどこかのケーブルが断線しているかコネクタが抜けている。原因はすぐに思い当たった。シートポストだ。
TCR Advanced SLはシートポスト内にバッテリーが内蔵されているため、シートポストを切るときには傷つけないように注意しなければならない。どうやら元の状態に戻すときにコネクタの差し込みが不完全だったようだ。シートポストからバッテリーを取り出したら繋がっているはずのケーブルが繋がっておらず、単体で出てきてしまった。シートポストの内部をのぞき込んだらかなり奥の方にケーブルが落ち込んでいる。顔面蒼白。アウタートップ (55-12T) で平均勾配8%など登れるはずもない……! 最悪、DNSも頭によぎった。幸い、先の長い道具を持ってきていることを思い出し、ケーブルを取り出すことに成功した。いやー、重要な変更は前日にやるべきでないね……w
この作業に時間を使い過ぎたため、残念ながらアップをする時間が無くなってしまった。アップすることで不随意運動が増悪するかもしれないと思っていたのアップをどうしようかと迷っていたが、結果的に初めてアップなしでレースに挑むこととなった。
会場でチームメイトと落ち合い、しばし談笑。YAMADAさんと会うなり「太った?」と単刀直入に言われるw まさにその通りでぐうの音も出ないぜ。他にも激戦区20代の知り合いにも挨拶。グランペールT氏は23分台を目指すらしい。半端ないわ。私の目標は超低く、30分を切ることだ。
ちなみに機材セッティングは、TCR Advanced SL、フロント55-42T、リア12-28T、ホイールはDURA-ACEのC35チューブラー+TUFOタイヤだ。
レース本番
レーススタート。抑えて入ってしまうと限界を知ることが難しくなるので、とりあえず突っ込む。が、わずか5分で殿筋群と大腿四頭筋群が悲鳴を上げた。そのタイミングで1人に抜かれ、数分で視界から消えた。嗚呼、優勝は消えたな。
不随意運動は強度が高いせいか酷くはないが、下死点でどうしてもふくらはぎに力が入って底屈してしまう。インナーローが42-28Tなので、ギアを落とそうとしたらすでにインナーローだったという場面がしばしば。そんなこんなで、後はひたすら我慢。最近は辛抱という言葉が流行しているらしいが、私は我慢という言葉を使うぞ。我慢し続けていると不随意運動を引き起こしているふくらはぎの筋肉がどんどん疲れていき、後半になればなるほど不随意運動が減少。よし、エンジンがかかってきた! という頃にはすでにゴールが目前だった。最後はダンシングでゴール。29分30秒、274Wだった。
実際のデータはこちら。
2017-03-26 07:47:04 #cyclosphere https://t.co/y0ipmKGvKI pic.twitter.com/MyTql9VLy6
— HANAKEN (@HC_HANAKEN) March 26, 2017
やっぱり右脚のベクトルが変。が、平均ペダリング効率は53.6%(左: 57.8% – 50.3%: 右)だったので、まぁ合格点を与えていいかな。
(2017年3月28日追記)動画はこちら。
電子手ブレ補正機能がいい感じなので、今回もONにしている。
レースを終えて
ラスト2kmくらいで後発スタートの人に抜かれたのだが、ゴール後にその人と話す。後で分かったことだが、今年のロードB優勝者だった。お互いの健闘を称える。他にもチームTTを終えたチームメイトや、同クラスで先にスタートしたmasabowさんと少し話す。タイムを聞いたら29分30秒くらいだと言う。ほとんど同じじゃないか!
下山後、リザルトを確認。
あら、まさかの9位。もっと悪いと思っていたので驚きだ。チームメイトにはわずかの差で勝利したが、トップ10から弾き出してしまった……。
チームタイムトライアルはAチームが2位、Bチームが5位と、2年連続W表彰台!
こもしかに絡まれるチームA。
チームB。しっかり入賞するのは流石。
チームとは関係ないけど、ロードAの表彰式。
6人中5人が知り合い。昔は追いついて追い越すつもりでいたけど、遠くへ行ってしまった。まだ諦めてないけどな! 表彰式の後、彼らと温泉に入ってから帰宅した。
補習
帰宅後、たった30分走っただけだったしローラートレーニングを追加。疲れていたので連続してL3を持続させることはできなかったが、2時間をそこそこの強度で回すことができた。
まとめ
全くレース強度のトレーニングをしていなかったので不安だったが、なんとか走り切ることができた。今日のレースとローラーで今後何をすべきかが明確に分かったので、参加して良かった。
次戦は、伊吹山ヒルクライムだ。みんなが短縮コースを予想しているが、果たしてどうなるのだろうか。いずれにしても私は戦える体ではないので、自分の体を学習する良い機会にしたい。
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