伊吹山ヒルクライム2015(短縮コース)の結果からフルコースのタイムを予測してみた

2016年5月7日

伊吹山ヒルクライム2015は、残雪の影響から短縮コースとなった。私は去年の伊吹山に初めて参加したため、まだフルコースを走ったことが無い。そこで、短縮コースのタイムからフルコースのタイムを予測する回帰分析を行ってみた。

回帰分析

今回の分析で使用したデータは、伊吹山ヒルクライムの公式ホームページに公開されている2014年のリザルト(フルコース)と、2015年のリザルト(短縮コース)である。両方のリザルトに同じ氏名が掲載されていた場合、両方の大会に参加した同一人物とみなしてタイムを抽出した。なお、同姓同名の判別は行っていない。その結果、1271名のタイムが抽出された。

全抽出データに対する分析

1271名分全てのタイム分布を示す。

ibukiyama-2014-2015

一見しただけで、強い正の相関が認められる。念のため検定を行った結果、有意水準1%で正の相関であることが分かった。

グラフに記載されている回帰式は時刻のシリアル値を用いた表記なので、秒を用いた式に直すと以下のようになる。

t_{full} = 1.428 \cdot t_{short} + 351.9936

ここで、t_{full}はフルコースの予測タイム(秒)、t_{short}は2015年ショートコースのタイム(秒)である。

自分のタイムで例を挙げよう。私の去年のタイムは31分20秒9だった。これを秒に直すと、31 * 60 + 20.9 = 1880.9秒となる。この数字を、上の回帰式に代入する。

1.428 * 1880.9 + 351.9936 = 3037.9188

従って、フルコースの予測タイムは3037.9秒=50分37秒9となった。

エキスパートクラスのみに対する分析

しかし、上位陣の結果を見ると回帰式よりも下にデータが分布していることが分かる。そこで、エキスパートクラスのみを抽出して再度検証してみた。

2014年と2015年の両方に参加(クラスを問わず)し、2016年のエキスパートクラスに参加予定の9名のみで回帰分析した結果を、以下に示す。

ibukiyama-2014-2015-expert

検定を行った結果、有意水準5%で正の相関関係が認められた。秒に変換した回帰式は、以下のようになる。

t_{full} = 1.776124 \cdot t_{short} - 393.984

また、自分のタイムで例を挙げよう。私の去年のタイム1880.9秒を上の回帰式に代入する。

1.776124*1880.9-393.984=2946.7276316

従って、フルコースの予測タイムは2946.7秒=49分6秒7となった。

……うーん、機材が変わって実力も上がっているはずだが、2014年の優勝タイム43分台を出すためには、後5分以上縮めなければいけないことが分かった。かなり遠いな。

余談:2016年の参加者リストを見て

伊吹山ヒルクライム2016の参加者リストが公表されている。それを見て、一喜一憂している人も多いはずだ。かく言う私も、その1人。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」

ということで、今年のエキスパートクラスにエントリーしていて、過去の伊吹山で実績のある選手を調べてみた。

名前 伊吹山2014リザルト 伊吹山2015リザルト
矢部周作さん エキスパート優勝 エキスパート優勝
兼松大和さん エキスパート3位 エキスパート2位
乾友行さん エキスパート3位
森田晃正さん 年代別(男子A)2位 年代別(男子A)優勝
佐藤拓也さん 年代別(男子D)2位 年代別(男子D)優勝

……やばいw 私も去年年代別(男子B)で優勝しているが、6人の中で1番持ちタイムが悪い orz

他にも、いろいろ怪しいメンツがエントリーリストに載っている。どんなレースになるんだろう。こてんぱんにやられるかもしれないけど、今からレースが楽しみだ。

まとめ

伊吹山ヒルクライム2014と2015のリザルトから、ロングコースのタイムを推定する回帰式を求めた。

まだ伊吹山のコースを全く走ったことが無い人や過去にフルコースを走ったことが無い人は、是非参考にして頂きたい。