伊吹山ヒルクライム2015(短縮コース)の結果からフルコースのタイムを予測してみた
伊吹山ヒルクライム2015は、残雪の影響から短縮コースとなった。私は去年の伊吹山に初めて参加したため、まだフルコースを走ったことが無い。そこで、短縮コースのタイムからフルコースのタイムを予測する回帰分析を行ってみた。
回帰分析
今回の分析で使用したデータは、伊吹山ヒルクライムの公式ホームページに公開されている2014年のリザルト(フルコース)と、2015年のリザルト(短縮コース)である。両方のリザルトに同じ氏名が掲載されていた場合、両方の大会に参加した同一人物とみなしてタイムを抽出した。なお、同姓同名の判別は行っていない。その結果、1271名のタイムが抽出された。
全抽出データに対する分析
1271名分全てのタイム分布を示す。
一見しただけで、強い正の相関が認められる。念のため検定を行った結果、有意水準1%で正の相関であることが分かった。
グラフに記載されている回帰式は時刻のシリアル値を用いた表記なので、秒を用いた式に直すと以下のようになる。
ここで、はフルコースの予測タイム(秒)、は2015年ショートコースのタイム(秒)である。
自分のタイムで例を挙げよう。私の去年のタイムは31分20秒9だった。これを秒に直すと、31 * 60 + 20.9 = 1880.9秒となる。この数字を、上の回帰式に代入する。
従って、フルコースの予測タイムは3037.9秒=50分37秒9となった。
エキスパートクラスのみに対する分析
しかし、上位陣の結果を見ると回帰式よりも下にデータが分布していることが分かる。そこで、エキスパートクラスのみを抽出して再度検証してみた。
2014年と2015年の両方に参加(クラスを問わず)し、2016年のエキスパートクラスに参加予定の9名のみで回帰分析した結果を、以下に示す。
検定を行った結果、有意水準5%で正の相関関係が認められた。秒に変換した回帰式は、以下のようになる。
また、自分のタイムで例を挙げよう。私の去年のタイム1880.9秒を上の回帰式に代入する。
従って、フルコースの予測タイムは2946.7秒=49分6秒7となった。
……うーん、機材が変わって実力も上がっているはずだが、2014年の優勝タイム43分台を出すためには、後5分以上縮めなければいけないことが分かった。かなり遠いな。
余談:2016年の参加者リストを見て
伊吹山ヒルクライム2016の参加者リストが公表されている。それを見て、一喜一憂している人も多いはずだ。かく言う私も、その1人。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
ということで、今年のエキスパートクラスにエントリーしていて、過去の伊吹山で実績のある選手を調べてみた。
名前 | 伊吹山2014リザルト | 伊吹山2015リザルト |
矢部周作さん | エキスパート優勝 | エキスパート優勝 |
兼松大和さん | エキスパート3位 | エキスパート2位 |
乾友行さん | ― | エキスパート3位 |
森田晃正さん | 年代別(男子A)2位 | 年代別(男子A)優勝 |
佐藤拓也さん | 年代別(男子D)2位 | 年代別(男子D)優勝 |
……やばいw 私も去年年代別(男子B)で優勝しているが、6人の中で1番持ちタイムが悪い orz
他にも、いろいろ怪しいメンツがエントリーリストに載っている。どんなレースになるんだろう。こてんぱんにやられるかもしれないけど、今からレースが楽しみだ。
まとめ
伊吹山ヒルクライム2014と2015のリザルトから、ロングコースのタイムを推定する回帰式を求めた。
まだ伊吹山のコースを全く走ったことが無い人や過去にフルコースを走ったことが無い人は、是非参考にして頂きたい。
ディスカッション
コメント一覧
タイムの回帰分析は興味はあっても実際にしてみよう
と思わなかったので、興味深く早速計算してみました。
私は2014年のロングは不参加でしたが、2013年の
ロングと2015年のショートに参加しています。
全データ抽出の回帰式では57分53秒、エキスパート
クラスの回帰式では57分41秒と2013年のロング
コースのタイム59分29秒(MTBクラスで6位でした)
を1分半ほど上回る結果でした。
回帰式のタイムとロングコースのタイムとの差が
実力が上がっていることを意味する訳ではないと
思いますが、多少は実力が上がっていると良い
ように解釈しています。
私よりも若いHANAKENさんの場合も回帰式の
タイムから上振れすると思いますので、厳しい
レースをどのように走られるのか期待しています。
ペガサスウイングさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
2015年の結果を代入したロングの予測タイムと2013年の実際のタイムの比較、おもしろいですね。一般的に、リピーターというのは前年のリザルトよりも良い結果を目指していると考えられます。従って、2013年以前のタイムに対して予測が上振れするのは自然なことだと思います。1時間くらいのレンジで1分半のタイム向上(予測)は、かなり妥当なラインに見えますね。
情報、ありがとうございました。