ハルヒルに追い越し禁止区間?

2016年2月9日

去年のハルヒルでは、ヒルクライムレースにしては珍しく集団落車が発生した。そこで、今年のハルヒルは追い越し禁止区間を設けることを検討しているらしい。

追い越し禁止区間を検討中

重要なので繰り返しておくが、まだ検討中の段階だ。ソースは以下のTwitter。

https://twitter.com/sakaemu7/status/691941889365393408

Twitterプロフィールによると、この方はハルヒル実行委員会の副実行委員長らしい。

去年の落車を捉えた動画はこちら。

別の角度からもう1つ。

ちなみに、私が走ってた目の前で落車は発生した。私が再スタートするシーンが映っている。

状況はこうだ。落車は第2ウェーブ(エキスパートの次にスタートしたウェーブ)の集団で、初心者コースのゴールを過ぎた付近で発生した。緩やかな左コーナーで、集団が左に寄る。そこに、エキスパートから降ってきた遅い集団が重なり、行き場をなくした選手が落車。それに後続が巻き込まれた形だ。ちなみに、私の知り合いはこの落車に巻き込まれてDNFとなってしまった。

解決策としてはどうかと思う

大会主催者として、落車をなくしてけが人をなくしたいという気持ちはよく分かる。参加するこちら側としても、落車は絶対に避けたい。

しかし、追い越し禁止区間を作るということは、レースをニュートラルにするということだ。だとすれば、そこまではレースでもなんでもない。はっきり言ってしまえば、榛名湖コースのスタート地点が初心者コースのゴール地点に移動するようなものだ。

もちろん、初心者コースゴールの計測地点を利用して、ニュートラル区間のタイムを除いた前半のタイムと後半のタイムの合計で争うという方法もある。実際、このような方法をとっている大会もある。

しかし、この方法を取るならエントリー開始前に告知するべきである。こちらとしては、14.6kmのコースを走る気満々でエントリーしているのに、はっきり言って興ざめだ。この方式になるなら、私は富士山国際ヒルクライムに参加するかもしれない。

解決策はあるのか?

本質的な問題は、エキスパートからいっぱい人が落ちてくることだと思う。そこで、私が思う主催者側がすべき対策は次の通り。

  1. エキスパートクラスをMt.富士ヒルクライムのように主催者選抜にする。もしくは、エキスパートクラスの参加には以前のハルヒルにおいて基準タイムをクリアする必要がある。エキスパートの脱落組を減らすことが目的。
  2. ウェーブ当たりの人数を減らす。集団の人数を減らせば、落車のリスクは減る。
  3. プロ選手によるペースメーカーを導入する。目的は、集団を早々にばらけさせることだ。

1の問題点は、すでにエントリーを開始してしまっているので、今年には適用できないこと、2の問題点は、交通規制の時間を長くする必要が出てくると思われるため、警察の許可が下りるかどうかが分からないことだ。3は、一部の速い選手だけが恩恵を受けかねず、レースとしては興ざめになってしまう可能性がある。

参加者側も注意すべき

今までは主催者がすべき対策について書いてきたが、我々が注意すべきこともある。去年の落車は、遅い人が左に寄って走っている+左コーナーという状況が重なって落車が起きた。ある意味不運だった。そして、選手間のコミュニケーション不足も原因だった。

実業団を走っているような人たちは、かなり声を上げて走る。それは集団の安全を確保するためだ。アマチュアのヒルクライムレースは、レース慣れしていない人も多く、集団内は結構静かだ。やはり、安全を確保するために声を出す心がけをしたい。

ただし、言い方には気を付けよう。よく、「右!」とか一言しか言わない人がいるけど、意味が通じていない。「右通るよ~!」とか、「前走ってる人、左寄って~!」とか、ちゃんと意思が伝わる言い方をしよう。

まとめ

ハルヒルに追い越し禁止区間が検討されているが、まだ検討段階なだけで何も決まっていない。

もちろん、主催者側は事故のリスクを減らす努力をする必要はあるが、参加者同士も互いに尊重しあって、コミュニケーションを取り合って落車のリスクを減らしていこう