第35回ツール・ド・おきなわ2023 – 熱帯の花となれ風となれ – 市民レース140kmマスターズ 17位

2023年12月22日

兄貴です。
毎年シーズン最後を飾るツール・ド・おきなわに今年も参戦してきた。今年は市民レース140kmマスターズで優勝を狙って走ったものの、結果は17位。

140kmともなるとおっさんクラスでも層の厚さを感じる結果となった。

2022年はブログでも記事にしたとおり、表彰台目前にしてパンクの憂き目にあったので、今年こそは100kmマスターズで表彰台、パックさんもエントリーするだろうから、今度こそガチンコで勝負を……と思っていた。

ツール・ド・おきなわ 2022 市民レース100km(マスターズ) 無念のパンク27位 | HC HANAKEN

ところが、エントリー開始日のその日、珍しく仕事で外出して10時~12時で会議をしていたら、あろうことかエントリー開始をすっかり忘れていた。で、夕方に気づいたときにはすでに時遅し、なんと100kmマスターズのエントリーが締め切られてしまっていたのである。(涙

まだキャンセル待ちは受け付けていたので慌てて申し込み、友人からはどうせいつもキャンセル多いから、と励まされ、自分でも例年210kmは争奪戦になるものの、他のカテゴリはそれほどでもなかったので大丈夫だろうと高を括っていたが、結局繰り上げの連絡は待てど暮らせど来ることはなかった。

そうこうしているうちに140kmオープンもエントリー、キャンセル待ち受付締め切り、残るは140kmマスターズのみとなり、これはマズいかもしれない……ということで、まったく予定になかった140kmマスターズにエントリーをした。完全に事故である。

公開されたエントリーリストを見てみると、前年100kmマスターズの優勝者、左迫間さんの名前。やっぱりそうだよなー。また厳しいレースになりそうだ……。

これまでの戦績

これまでの戦績を他レースと同様にまとめると

開催年カテゴリタイム順位
2014年(第26回)市民レース50km サーティー1:22:248位
2015年(第27回)市民レース50km サーティー1:15:0915位
2016年(第28回)市民レース50km サーティー1:15:075位
2017年(第29回)市民レース100km アンダー393:07:1036位
2018年(第30回)市民レース100km オープン2:52:068位
2019年(第31回)(コロナ蔓延により開催中止)
2020年(第32回)(コロナ蔓延により開催中止)
2021年(第33回)(コロナ蔓延により開催中止)
2022年(第34回)市民レース100km マスターズ3:08:2727位
ツール・ド・おきなわの過去戦績

といった感じ。

2014~2016年は50kmに参戦、いずれもゴールスプリントにはなったものの頭は取れず、他クラスの出走者などがゴール前にぽつぽつといてラインがふさがれるだけでなく、ゴール前の落車祭りで身の危険を感じることも多かったため、もういいやと思って翌年から100kmにカテゴリを変えた。

2017年、2018年は100kmの若者カテゴリで出走、2017年は確か又吉コーヒー坂あたりで集団からちぎれて「100kmなげーな」と思いながらとれたまさんと2人パックとなって仲良くゴール。2018年は普久川ダムの登りで3人が抜け出し、天照の加藤くんが追走するのが見え、「ヤバ、あのメンツ行かせたら勝ち逃げやん……優勝候補の白石さんも気づいてないしチャンスやな」と思ったので1分半6倍強で踏んで追走し無事ドッキング、ところが下りで白石さんも追い付いてきて10人の逃げ集団となった。その年は「あれー、100kmもう終わりかー」と思うほどレースが楽しくて仕方なかったのだが、最後の勝負所、羽地ダムの登りで最初こそ5倍オーバーに耐えていたもののトンネル前でちぎれてしまい表彰台には届かなかった。

2022年は冒頭でも引用したので割愛するが、ロードレースでも勝負する地力は確実に伸びてきているのを実感したレースだった。

トレーニング

基本的には室内ローラー、週末は土曜のみ朝起きれたら200km程度のロングを行う。ZwiftでL2~L4のバランスを取りつつL5以上も週1~2回程度入れて調子を上げていくスタイルは特に変えていない。

赤城山の前までは調子が超絶悪かったが、そこから持ち直してトレーニングステータスはプロダクティブをキープして本番当日を迎えることができた。

Garmin Connect のトレーニングステータス

FTPは2022年5月にZwiftでRampテストをやって以来(その時で333W)計測していないが、Garminさん的には328W程で1年ほどずっと横ばい、ニセコクラシックが終わってから微妙に下がった気もしたが、今年の赤城では56分半平均329Wを記録、みんな大好きThe Gorbyなどキツいワークアウトも完遂できているので感覚的にもそんなものかな、という感じ。長らく成長がないのが悩みの種だが、40歳を過ぎて維持できているだけでもよしとすべきなんだろうか……。

見事な横ばい

CTLについては、90を超えてレース直前のピークで96.8程度。強度が高いだけではあまり積みあがらず、かけた時間のほうが反映されやすい気がしていて、限られた時間の中でこれを稼ぐためのトレーニングはしていないので参考程度であるが(一番積みあがっていた2021年4月でも118.4が最高となっている)、2019年はもっと少なくて70にも届かないくらいだったように思うので割と積みあがったほう。

余談だが、Garmin Connectのトレーニングボリュームは、Zwiftからの連携、複数デバイスから同じログが入るので倍以上にカウントされている気がする。最近Appleのヘルスケアはそのあたり考慮されているように見えるが、Garminはまったく考えていなさそうに見えるけど、それについて何も書いてなさすぎてどうなっているのか不明……(誰か知っている人、情報Plz)。

Golden Cheetah の PMC Trend

機材

今年のレースには思い切ってニューアイテムを投入した。

Pirelli P Zero Race 28-622 150th Anniversary Edition

以前のタイヤは同じくPirelliのP Zero Velo 25Cを使用していたが、このタイヤのグリップ、転がり、粘りはMotoバイクのタイヤのような(?)これまでの自転車用タイヤにはない感覚があり非常に好感触だったのだが、昨年の沖縄でもそうだったようになぜか「パンクしやすい」ように思われた。特にサイドは非常に薄いのかサイドカットには弱く、沖縄ではど真ん中にプラスチック片が刺さるなど、コンパウンドの性質なのかごみを拾いやすい印象がある。

Pirelliが自転車タイヤに再参入して2世代目となる本作では、そのあたりのパンク耐性が高められたと見える。コンパウンドに関してはグリップ、転がりなどはよい印象だが、200kmライド2回でリアタイヤのバリが完全に消えたあたり、前作よりかなり摩耗が早そうなのでこれは今後使ってみてという感じ(前作は1,000km走ってようやく消えた、かな?くらいの差がある)。トレーニングライド用として新たにP Zero Roadというラインナップが追加されたので、Raceのほうは完全に耐久性を犠牲にしているのだろうと想像する。

Pirelli操業150周年記念モデルということで、ゴールド(ゲン担ぎ)のロゴがよき。

Goldでプリントされた150周年の記念ロゴ
Aeolus RSL 51 TLRへ取り付けた実測値は29.85mm

ということで、使ってみた簡単なインプレを。

  • コンパウンドが新しくなりグリップと転がりの感覚は前作から変わった。前作はパツっとしたハリを感じたが、今作は昔のMichelin Pro4 Service Courceの転がりを思い出した(やわらかいけどロスがない、パワーが食われないみたいな感じ)。
  • 耐久性は前作からは明らかに下がっていそう。
  • グリップに関してはコーナリング、トラクションとも文句なし。Vittoriaでよくある限界がよくわからずいきなりスベる感覚もない。沖縄の雨でもまったく問題なかった(後述するが、スリップダウン落車したときも、あ、これは無理だとわかっていた)。

私個人の印象なんてなんの参考にもならないだろうが、自分自身のメモとして残す。

左から、25C、26C、28C。23Cリムの場合30mmとなっているのでほぼ公称値どおり。

タイヤサイズについては、前作25Cから今回28Cとなっているが、新ETRTO規格となっているため前提となるリムの内幅が15Cから19Cとなり、Bontragerの23Cもある超絶ワイドリムに装着した場合の実寸は29.85mm、前作とほぼ変わらずか、気持ちレベルでナローな感じでちょうどよいサイズ感となっている。

Pirelli P Zero Smartube

最近何かと話題のTPUチューブである。

機材に対してはコンサバでディスクブレーキもチューブレス(レディ)もなかなか広がらなかったプロなのに、なぜかこれは実戦にかなり投入されて実績も上がっている様子。ならばこれは使ってみない手はないということで私もタイヤ交換と同時に投入することを決めた。

とりあえず、こちらも使ってみた簡単なインプレとしては

バルブ長40mm、60mm、80mmと豊富なラインナップ。せっかくの軽量チューブなので適切な長さを選びたい。
  • 軽い。軽さは正義。なんかかかりがいい?気がする。
  • 高速巡行中もなんか速い。速すぎて怖い。
  • ロードノイズが静かになったような気がする。
  • 大きなギャップの衝撃、ごつごつ、小さい凹凸の振動はしっかり伝えてくる。だけど収束が早い感じがして手のひらやお股が痺れることもないし乗り心地が悪いわけではない。
  • ちょっとハネやすい?気のせいレベルかな……。
  • 空気圧が抜けない。これ大事。VittoriaはLatexの中ではかなり優秀だったが、これは厚手ブチルの領域。
  • パンク耐性は不明。沖縄もあわせて500km走った時点ではノートラブル。
  • 使いまわしも難しいのにコストが高い。高すぎる。

といったところ。

よくパンクする、不具合が多いみたいな印象を持っている人が結構いるような気がするが、あれは組付けの作業品質の問題が多分にあるんじゃないかと個人的に思うところあり。バルブがまっすぐリムの穴を通って出ているか(リムの内側と外側に穴がそれぞれあるので、それぞれの中心をちゃんと射抜けているか、リム内側の穴のサイズは結構余裕があることが多いのでかなり斜めっても入ってしまう)とか、キッチリ基本をおさえていれば防げる初期トラブルは多い。

沖縄入り

今年も金曜日に那覇に宿泊、土曜日に名護に移動する例年どおりのパターンでの移動とした。

子供が生まれた関係で家族で移動となるとレンタカーはフィットではScicon Aeroconfortの巨大バッグとトランク、ベビーシートをのせると積載量的にかなりきわどく、後ろに赤ん坊だけとなってしまうので必然的にデカい車を借りる必要があり、Voxy確約で予約していたが、いろいろレンタカー屋の都合があってアルファードとなってちょっとラッキー。

金曜の夕食は白いごはんをしっかり食べたい、沖縄といえば肉、ということでステーキ。

ステーキうまし。

土曜の夕食は翌日のことも考えてタコライスをテイクアウトしてホテルで早めに済ませることにして、しっかり炭水化物を腹に入れたけど、土曜はもうちょっと控えめでもよかったかなw

レース当日朝

3時半起床、起きたら予報通り雨、それもかなり降っている。マジかよ……と思いながらホテルが4時に用意してくれるランチボックスを受け取って朝食。追加でスティックパンを2本ほど。

洋食をチョイス。パンにはさんでサンドして食べるとうまし

140kmのレースはスタート地点がプライベートビーチ奥間の近くの道の駅「ゆいゆい国頭」となるので名護から朝に移動する必要があり、今回は100kmに出場する知人の奥さんに送ってもらった。

スタート地点についてもやはり本降りの雨と肌寒さ。昨年はこれくらいの時間には雨が上がっていたが今回ばかりは雨レースを覚悟しなければならないので、ウェアをどうすべきか悩んだものの、薄手のウィンドブレーカーのみを上に羽織ってスタート地点に移動、この程度の気温であれば走り始めたら雨でも寒さは問題にならないだろうと考え、スタート時には手荷物に預けてスタートすることにした。

スタートまでの間あたりをうろうろしていると、昨年100kmマスターズで4人パックとなった左迫間さん、香川さんの姿が。今年はどうですかーなんて談笑しながら待っているうちに200kmの集団が通過、スタート時間となった。

レース

スタート~普久川ダムの登り1回目

本降りの雨なので前走者のしぶきを浴びながら走るが、集団は伸び縮みしてちょっと落ち着きがなくナーバスな感じ。リスク回避の意味で普久川ダムの登りに入るまでにある程度前に行きたいので隙を見て少しずつ前へ番手をあげ、先頭が見える位置で登りに入る。

目立ったアタックがかかるわけでもなく、先頭はWANGANの選手が一本牽きな感じで淡々と進む。逃げるにしてもここからではさすがに距離がありすぎるし、まだまだ皆フレッシュで元気なので前に出ることはせず脚を温存することを優先、降りはリスク回避で5番手以内でこなしていく。

先頭は牽かないようにとか言いながら、分岐前の登り返しではしっかり前に出てる自分がいるw

普久川1回目の140km集団

安田分岐の手前で定点撮影されている方がおられたので拝借。

分岐からのアップダウン~奥の登り

分岐を過ぎてからしばらくはきつくはないけどテクニカルな下りコーナーを含むアップダウンが続くので前目でこなしていく。なんか見たことある景色だなと思ったら、昨年100kmマスターズで逃げた3人組が前にそろってローテしていてなんか懐かしいw

この時点でおそらく集団は30人程度までは絞られていて、後ろはひらひらと脚を温存しながらただついてきている感じだが、1002のオリベイラ選手が前を強力に牽引することが多く強さが目立つ印象。ペースの上げ下げに反応はしつつも無駄に脚を削られないよう先頭の動きに注意を払いながら奥の登りに備える。

奥の登りも明確なアタックはなくそこそこの強度で淡々と進んだ。斜度が上がるところでは5倍程度は出ているようだがツラさは感じることもなく、距離への適応も問題なさそうに思えた。

降ってからの海岸線ではローテに加わるが、中盤から微妙に回らなくなって後ろが離れたりするのでちょっとペース上げればいけるんじゃね?と提案するも、泳がされている感が強くあきらめムード。逃げる側もちょっと試してみようくらいの気持ちじゃ決まらない。そりゃそうだよな。

普久川ダムの登り2回目、下り落車

普久川2回目も割と先頭固定気味で淡々と。集団も小さくなっているので雨の中でもそこまで神経質にならず楽に登れるが、番手はあまり下げないよう先頭の動きを見ながらこなす。

KOM付近でダウンヒルに向けて番手をある程度上げておきダウンヒルに入った。皆慣れたのか1回目よりペースが少し速い気がするがスピード的にはまだマージンはある感じ。ここで基本的に前の選手のペースに合わせておけば問題ないと思ったのが間違いだった。

晴れていても毎年落車が発生する複合コーナーがあり、左コーナーからすぐ連続する2つの右コーナーの2つめが要注意なので、できればその手前でラインをスリップ防止舗装のされた左車線に取りたかったが、別カテゴリの選手がパラパラと走っていて入れそうになかった。右車線を走行して左カーブ、右カーブをクリアし問題の右カーブが見えたが、あれ、ちょっとスピード速いな、ブレーキ間に合わんかも……ちょっとライン膨らませて左車線に逃げようかなと思った矢先、目の前を走っていた山本選手が「ごめーん!」と叫んでスリップダウン。

マジか。左側に逃げると山本選手と交錯して突っ込むのでラインが消されてしまった。こうなったらフルブレーキで直進するか、自分もスリップダウン覚悟で右ラインに切り込むかの二択になり、濡れた路面でブレーキが間に合わず制御不能になって衝突するよりは自分でコケたほうがダメージも少ないので、覚悟を決めて右ラインに切り込むことを選択。ギリギリまでブレーキコントロールしつつ体重を右へかけた瞬間、あっけなくリアが滑って自分も落車してしまった。

同カテゴリ久保田選手の動画より拝借。問題の右コーナーで救護されている選手の姿が確認できる

案の定後ろも数名が落車し盛大に衝撃音が響き渡る。が、幸いなことに突っ込まれることはなく右半身で濡れた路面を滑走したので、止まった瞬間に立ち上がってチェーンに問題がないことを確認してすぐにバイクに飛び乗った。

前は離れてしまったが、今ならまだ復帰可能な範囲なので今まで取っていた安全マージン10%を削って追いかける。落車した直後なので体がこわばったりしないようにリラックスを心がけるが、正直に言って精神的にはかなりツラい。後から動画を確認した限りでは、安田分岐の手前で集団とは12秒程度の差となっていたが、雨のせいで下りは集団の密集度が低いので先頭が見えず若干焦っていた。

普久川2回目の140km集団。12秒ほど遅れて集団を追う

学校坂、又吉コーヒー坂のアップダウン

普久川を下りきってすぐの学校坂の登坂が始まってすぐ、それらしい集団に追い付くことができたがこれが本当に先頭集団なのか確信が持てず、さらに前がいないかペースを落とさず登ろうとしたとき、前方にCOMカーが見えたのでここでようやく一安心。

そうすると落車のダメージが気になりだしたのでチェックしてみると、右ひざからすね外側は多少の擦り傷はあるものの、見た感じはジャージにもダメージはなくほとんど無傷に見えるが、右ケツをしこたま打ったようでじわじわと傷みだす。

学校坂は特に動きはなかったが、又吉コーヒーの登坂からその先はペースが緩んでは誰かがペースアップを図るような動きが目立つようになり集団も落ち着かなくなってきたので先頭の動きに目を光らせながらすべての動きに対応する。

でも後から考えるとここでちょっと無駄に反応しすぎたかな。落車のダメージとあわせて地味に削られてしまったのは反省点かもしれない。

有銘の登り

昨年の100kmマスターズでパックさんの30秒7倍アタックに撃沈したが、今年もなかなかに強度高いぞ……と思っていたら中盤にさしかかって体が急激に動かなくなる。別に攣ったわけでもないが、脚に力をこめるもこれ以上踏めない状態になり徐々に集団から遅れてしまった。

ここでも左迫間さんはしっかり2番手についていて、昨年も強いなあと思ったが今年はさらに磨きがかかった様子。ここで離れてしまうと集団も大きく、単独では追い付くのが難しくなるので必死で踏むも甲斐なく、集団の姿はどんどん小さくなってしまった。

ここで脱落した選手が何名かいたが、前には1名が見えるのでペースで追う。登りきるころには追い付くことができたが、こちらのほうが脚もありそうだったのでそのまま行こうと思ったものの、若干離れるが下りと平地で追いつかれる感じになりパックとなった。

東村海岸~羽地ダムの登り

集団の姿は完全に見えなくなってしまい、パックとはいえ8割方牽いているこの状況で前に追い付くのは絶望的だった。ここで機材トラブルで遅れた140kmオープンのウラジミール選手が追い付いてきて3人のパックとなったが、この選手の牽きがなかなか強力で、2人で羽地の下まで回していく。登りに入って、ウラジミール選手は「ありがとう!」と言ってペースを上げたのでついていこうとするも、今の脚ではついていけなかったのでペースで登坂を続ける。もう一人は遅れているようだったので、とりあえずこのまま単独でゴールかなと思っていたら、ピークを越えてしばらくすると後ろにいる。まあ20位以内くらいであることはほぼ確定していて、ここは勝負しても仕方ないのであまり気にせずゴールを目指した。

降ってゴールまで

雨も上がっていたので最後の下りはあまり神経質になることもなく、右折してラストの3km。まだ後ろにピッタリついているようだったがとりあえず先頭を牽き続ける。ゴールが見えてラスト300m、後ろにつけていた選手が飛び出していった……えー、そこは譲るとこじゃないの?とか思いながら流してゴール、結果は17位だった。

レースを終えて

ゴールして歩いていると妻が駆け寄ってきて、とりあえずゴールの様子から勝負がかかっていないことを察していたが、昨年のパンクに続き今年の落車を伝えると驚きの表情。ようやくここで自分でもダメージを確認すると、うまく滑ったとはいえ右ケツは擦過傷でジャージに血が滲み、右ひじ、右ひざ、右くるぶしと、スリップダウンするとけがをする箇所は見事にすりむいていた(珍しく肩は無事だった)。

左迫間選手がインタビューを受けており、今年も取ったことを知る。お祝いの言葉をかけ、とりあえず救護所に向かうと、やはり今年は落車が多いのか次々と選手が運ばれてくる……中には低体温となって意識がなくなった方もいて、本当に過酷なレースだったことを実感して、ケガはしたものの無事走りきったことに安堵した。

翌日になって、落車した山本選手は骨盤骨折の重傷でドクターヘリ搬送されていたことを妻のXで知った。一日も早い回復をお祈りします(ここで言っても仕方ないが、あのコーナーは右車線にもスリップ防止舗装を施すことを切に希望する)。

目標としていた、先頭集団で着に絡むことはできなかったので、これはまた来年への持ち越しとして今年のレーススケジュールはこれで終了。また来年!

  • 3時間57分14秒
  • 平均 219W
  • NP 267W