数字で振り返る2015年シーズン(レース編)
すでに年も越して2016年となってしまったが、私の2015年シーズンを数字で振り返ってみる。最終回は、レース編だ。
2015年はヒルクライムレースに9戦、ロードレースに1戦、タイムトライアルに1戦出場した。戦績としては、年代別3勝、優勝を含む表彰台7回と、自分でもびっくりぽん(←某ドラマの影響)な結果となった。
レースレポートは個別に記事を書いているので、ここからはデータを中心にレースを振り返っていく。
平均推定パワー
私が出場したヒルクライムレース(タイムトライアルとロードレースは除外)の平均推定パワーについて見ていく。平均推定パワーの導出には、ちょろずやさんの仮想パワーメーターを用いた。
入力には身長165cm、体重は当日の値(計測できてない場合は前日)を小数点第1位で切り捨てた値(例:53.4kg→53kg)、機材重量は10kg、フォームはブラケット (1.25) を使用した。
四捨五入ではなく切り捨てを用いているのは、数値が上振れしないようにするためだ。機材重量に関しても、自転車が約8.0kgなのでヘルメットやウェア類を含めた重量は10kgを超えていると思われる。
以下に、平均推定パワーとパワーウェイトレシオをグラフに図示する。
優勝した大会は赤、3位以上は緑、入賞は青で表記している。また、富士山国際ヒルクライム、全日本マウンテンサイクリング in 乗鞍 2015は豪雨による気圧計の不調、高取城・戦国ヒルクライムはGPS計測の不調により、参考記録である。
ハルヒルと赤城山ヒルクライムで、最高のパワーウェイトレシオ5.5kg/Wを記録している。この2つのレースはピークを持ってきたレースなので、狙い通りの数字が出せていることが分かる。
逆に、絶不調だったMt.富士ヒルクライムは4.8倍だった。それでもゴールドリングを獲得しているので、ゴールドリング獲得に5倍は必須ではないようだ。
参考記録である3レースは、実際はもっと高い数字だと思われる。ヒルクライム計算を用いると、乗鞍は300W以上出てたらしい。
赤城山ヒルクライム
全てのレースを振り返っても記事が間延びするだけなので、ここでは一番思い出深い赤城山ヒルクライムについて見ていく。
推定パワーの変動
まずは、推定パワーの変動をグラフで示す。
パワーの変動が少ないことから、アタックせず自分のペースを貫いたことが読み取れる。
実は、このレースで私はあることを試していた。それは、後半にかけてギアをできるだけ下げずに、高トルクで登ることだ。標高が上がるにつれて酸素分圧が低くなってくるので、高ケイデンスより高トルクの方がパワーが出るのではないのか? と思っていたのだ。実際、後半になればなるほどケイデンスが下がり、トルクが上がっていることがグラフからも見て取れる。
しかし、この試みは失敗だったと言わざるを得ない。1分で約1Wずつ低下するという、黄金のタレっぷり。トルクがパワーに変換されていないのだ。やはり、ギアを1つ下げてケイデンスを上げた方が、よりパワーが出たものと思われる。
推定選択ギアの変遷
速度とケイデンスが分かれば、タイヤ周長とギア比の関係から選択しているギアを推定することができる。そこで、どのギアをどれくらい使っていたのかを調べてみた。
赤城山ヒルクライムでは、フロント52-39T、リア12-25Tで臨んだ。以下に、推定選択ギアの変遷を示す。
このグラフからも、後半できるだけ重いギアを使おうとしてたことがはっきりと分かる。40分以降に関しては、もう1つ軽いギアを使った方が良かったかもしれない。
次に、赤城山ヒルクライムにおけるギアの使用率を示す。
自分でも驚いたのは、インナーロー39-25Tを一回も使用していないことだ。52-25Tは7%ほど使っているので25Tは無駄ではなかったが、無くてもなんとかなったと思われる。
ただし、25Tが保険としてついていたことで精神的に楽だったのは間違いない。1時間切りを目標にしている方は、参考にしていただきたい。
まとめ
2015年のレースについて、平均推定パワーや推定選択ギアで振り返った。
あくまで推定なので確かなことは言えないが、年代別表彰台の目安はパワーウェイトレシオ5.0kg/Wのようだ。チャンピオンクラスになれば、5.5kg/Wくらいだろう。かなり高い壁だが、乗り越えていく必要がある。
さて、2016年はどんなパフォーマンスを発揮できるのか、今から楽しみだ。
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