第14回ヒルクライム大台ヶ原 since2001 年代別優勝 総合優勝 激坂区間賞1位

2015年11月18日

第14回ヒルクライム大台ヶ原 since2001に参加してきた。結果は、年代別優勝をはじめ3冠。今季2勝目、通算3勝目。長かったトンネルを抜け、久しぶりに優勝をつかみ取ることができた。

日本屈指のロングコース

大台ヶ原ヒルクライムは去年に続いて2回目の参加となる。前回、ゴールした瞬間は「レース人生で初めて入賞したかも?」と期待を抱いていたが、結果は入賞圏外の8位。非常に悔しい思いをした。今年の目標は、去年の悔しさを晴らすべく、年代別で表彰台に登ることだ。

大台ヶ原ヒルクライムのコースは、公式HPによると全長28km、標高差1240mという、ヒルクライムレースとしては極めて長い。前半は緩斜面、中盤は激坂、終盤はアップダウンの激しいワインディングロードと多彩な要素が詰まっている。

このレースはネットタイム計測方式だが、ウェーブごとの人数が少ない&スタートの道幅が広いこともあって、戦略的に後ろからスタートする必要は全く無い。というか、前半の高速展開に備えて前に位置取るべきだ。前半の緩斜面区間は平均勾配が1.5%しかないため、完全にロードレースの展開となるのが常だからだ。

また、申込先着順でスタートするウェーブが決定するため、レース結果は最後のウェーブがゴールするまで本当に分からない。従って、タイムを落とすような牽制はあまり起こらない。前半で早々に先頭集団から千切れるとかなり厳しいレース展開となるので、注意した方が良いだろう。

レース前日

午前中の予定をこなし、13時半頃に家を出発。今回は高速を使ってワープして、受付会場である上北山小中学校に15時半過ぎに到着した。受付を済ませ、旧上北山小学校に移動。ここはスタート地点に近くおすすめの駐車場の1つだ。ちなみに、今回も車中泊である。

到着後、機材が完全に通常モードのままだったので、レース仕様への作業を行う。今回、激坂対策用として、富士山国際でも使用した12-32Tのスプロケを準備。決戦用ホイールであるC35TUに取り付けた。しかし、調子を確かめにちょっと走り出した瞬間トラブル発生。インナーローにいれると異音が発生する。見ると、32Tとガイドプーリーが接触していた。それもそのはずで、リアディレイラーを105に換装していてキャパシティ不足だったのだ。これでは走れないので、仕方なくスプロケを11-28Tに戻す。ということで、フロント52-39、リア11-28Tで臨むことになった。

作業も終わりやることも無くなったので、エントリーリストを眺める。ウェーブごとに記載されており、同じ年代別かどうかは年齢を見ていちいち確認しないといけないのが面倒だが、いい時間つぶしにはなる。自分が出走する第1ウェーブには昨年の年代別覇者T飼さんやクラブシルベストのクライマーH田さんが、第2ウェーブにはジャイアントストア神戸のK村さんが確認できた。絶対マークすべきは間違いなくT飼さんだ。影さんの名前もあったが、出場する年代別が違うのでマークするというより協力できればいいなぁという感じ。

前夜祭には参加せず、20時にはシュラフの中でうとうとモード。花火の爆音で目が覚めてしまうアクシデントがあったものの、22時くらいには眠ることができた。

レース当日

朝ご飯をもりもり食べるため、3時半起床。今回は距離が長いので、フルーツグラノラハーフをいつもより多めの350gほど食べる。野菜ジュース、リポD2本投入。結局、食べるだけで40分費やすw

5時アップ開始。20分アップした後、いつものローラー台付属ハッピーパワーメーターで280W5分、3分流して310~320W2分を2本を行う。脚は絶好調というわけではないものの、良い感触だ。

6時にスタート地点に移動して、下山用荷物を預ける。Sunzoku1号さんをはじめとしたO.H.C方々といった方々にエンカウントして、しばし談笑。おかげでレース前の緊張は無かった。スタート地点で待機していると、なんと影さんが真横に移動してきた。単なる偶然らしい。スプロケは12-32Tをつけてるらしいが、どうも変速に不安を抱えているようだ。そうこうしているうちに、第1ウェーブのスタート時間を迎えた。

レース本番

レーススタート。予想通り何十人もかっとんで行く。自分は20番手くらいでまずは様子を見る。前方はT飼さんとそのチームメイトがきっちり位置取っていて、ローテーションが回ってる感じ。

良いタイミングで影さんがするするっと上がって行ったので、それに同調して自分も前に出る。前半の緩斜面区間は、道幅が狭くなる地点と橋を越えた先の90°右コーナーが落車ポイントなので、危険回避のためできるだけ前で通過するのが肝心だ。予定通り、90°右コーナーを10番手付近で通過。

ローテーションの先頭が回ってきたのでお仕事開始。前から落ちてくるレディースクラスの人たちを抜きながら、35km/h超のスピードで駆け抜ける。が、ここで想定外事象が発生。自分の引きが速すぎたのか、自分ともう1人で先頭集団から飛び出してしまう。とりあえずもう1人に交代してもらうも、その人の引きはそんなに速くなかったので(思惑通り)めでたく吸収。影さんに「速すぎ」と怒られる。

その後は、T飼さん、影さんそして自分とその他ちょっとでローテーションを回す。この時点で集団はかなり絞られていた。そうこうしているうちに本格的な山岳が始まり、集団は瞬時に崩壊。先頭はT飼さん、3mほど離れて2番手に影さん、その後ろに私がへばりつく。その後ろに誰がいたのかは、振り返っていないので分からない。

激坂区間に突入しても、相変わらず順位も距離感も変わらない。影さんは先頭交代の要求をしてこないので、後方で追走する。一旦、勾配が緩むところでT飼さんに追いつくも、勾配が再びきつくなったところで影さんが離され始めた。こりゃいかんと思い、前に出て追走を開始する。しばらくして振り返ると、影さんが千切れていた。これでT飼さんとのマッチレースになった。

が、離された3mがなかなか追いつけない。そのような状況の中、チーム戦に出場しているTeam Green Roadの4人に追いつく。Green Roadのメンツは第1ウェーブの先頭グループだと認識したのか、「がんばれ!」「追いつけるぞ!」と、私をものすごい応援してくれた。これが力になった。結局、Green Roadが視界から消えた後だったが、応援のおかげでT飼さんに追いつくことに成功する。

T飼さんに「牽制してんの?」って聞かれたけど、牽制は無意味だと分かっていたので「してないです、タイム出しに行きましょう」と答える。答えた以上、このまま付き位置だと申し訳ないので「先頭出ます」と宣言して前に出た。しかし、2分ほどして後ろを振り返ると、T飼さんが千切れていた……! こうなったらもう待つ意味は無い。一番勾配がきつい区間で最大パワーを使って引き離し、激坂区間をウェーブトップでクリアした。

独走態勢を築き、後半のアップダウン区間はひたすらペダルを回した。何度も何度も後ろを確認し、最後は吠えながらゴール。手元のタイムで1時間11分35秒だった。

レースを終えて

頂上では、いろんな方々とお話しした。

T飼さんは風邪を引いていたらしい。そのせいで本来の力を発揮できなかったようだ。しかし、そんな言い訳はいっさいせず「優勝おめでとう!」と祝福してくれた。かっこいい。

影さんはやはりリアの変速に苦しめられたそうだ。32Tから動かず失速したとのこと。ペダルを逆転させたら変速できて、なんとか32T地獄(!)からは脱出したと話していた。

去年の大会でチャンピオンクラス2位のW辺さんとも少しお話しした。今年はカップルクラスで出場とのことだったが、タイムは1時間10分フラットとのことで流石のタイムだ。ただ、カップルクラス等は個人総合成績には反映されないルールということを後になって知った。来年はチャンピオンクラスに戻ってくる予定らしい。

また、Sunzoku1号さんにいろいろ連れ回されたおかげで、いろんな方々にご挨拶できた。そののりで新生Team Sunzokuにも拉致られたw

第1グループで下山してリザルトを確認。1時間11分38秒で年代別優勝、総合優勝(チャンピオンクラス、年代別全てを合わせた個人総合成績)、そして激坂区間賞1位と3冠達成。総合優勝に関しては、W辺さんの方が良いタイムを出しているわけでちょっと複雑な気持ちではあるが、年代別優勝や激坂区間賞1位はとにかくうれしかった。

速報ボード前で、MTB年代別クラスに出場していたYAMADAさんと遭遇。YAMADAさんもまた、年代別優勝、総合優勝、激坂区間賞の3冠を達成。おめでとうございます。すごい、すごすぎる。

年代別2位のT飼さん、MTB3冠のYAMADAさんと共に

表彰式が始まる前の時間に、ジャイアントストア神戸のK村さんと遭遇。神戸店のお客さん2名もご一緒だった。K村さんも私と同じ年代別で4位入賞していた。ちなみにお店の試乗車であるNew TCR Advanced Proで参戦していた模様w 表彰式まで楽しくお話しさせていただいた。

そして表彰式。

初めてチャンピオンジャージを獲得。

激坂区間賞のジャージもゲット。Team Geen Roadの攻撃を受けるw

表彰式が終わった後は、Sunzoku1号さん他数名で小処温泉に行って疲れを癒やし、再び高速を使ってワープして帰宅。

今回の戦利品は、年代別優勝の副賞、総合優勝のジャージ、激坂区間賞の副賞&ジャージで大変なことに。盾は特産の杉製で、後日郵送されるとのことだ。

次戦は、群馬で開催される赤城山ヒルクライムだ。今シーズンラストのヒルクライム大会となる。もちろん優勝を狙っていくが、1時間を切ればもらえる「ころとんジャージ」の獲得が目標だ。去年は年代別でこのジャージをゲットした人はいないので、自らの力で高速レースにする必要があるだろう。